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新しい読書。

そもそも本を読むことは、中身を楽しむだけじゃなく、読書の時間そのものを楽しむこと。自宅で、おでかけ先で、新しい本と出会い、至福の読書タイムを提供してくれる最新読書事情とは?

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店主の想いが「ここにしかない」本との出会いを生む。今、注目の個性派本屋4選

POST(ポスト)BOOK SHELF CAFE(ブックシェルフカフェ)森岡書店文喫 六本木

昨今増えてきたのは、ちょっと足を伸ばしてでも訪れたいユニークな本屋。なんでも揃う大型書店とは少し違う「本との出会い」ができる、前記事「BOOK TRUCK」同様、店主のこだわりに溢れた4つの人気本屋をご紹介。

1カ月ごとに本棚総入れ替え。ギャラリーも有する『ポスト』

『POST(ポスト)』は定期的に扱っている本が入れ替わるという今までにない新しい本屋。“出版社”という括りで本を特集し、普段書店では見えにくい「出版社」の世界観も感じながら本を見ることができるのが特徴だ。

取り扱っているのは海外出版社の写真集やアート系の作品集がメイン。個性的な装丁やコンセプチュアルな本は眺めるだけで楽しい。セレクトされた本は1つ1つの作品に深い意味が感じられ、それぞれの出版社が本に込めた新たな魅力も発見できる。

また店内にはギャラリースペースもあり、国内外の作家の展覧会やトークショーなども開催しているそう。オフィシャルサイトでは、現在特集中の出版社や販売中の本が公開されているので、事前にチェックしてから訪れるのがおすすめだ。

電子書籍が読み放題。カフェメニューも充実の『ブック シェルフ カフェ』

システム開発やWeb制作を行う「Four Seasons inc.」が、多くの方に電子書籍を楽しんでもらいたいという思いで作ったのが『BOOK SHELF CAFE (ブック シェルフ カフェ)』だ。限られたスペースのお店でも、電子書籍であれば置ける本の数は無限大。店内のいたるところにタブレット端末が置いてあり、自由に利用することができる。

平日は8:30にはオープンしているので朝活にもおすすめ。日本経済新聞も電子書籍として読めるので、コーヒー片手にニュースをチェックすることもできる。ランチタイムにはカレーやタコライス、玄米のセットなどヘルシーなラインナップが充実しているのも嬉しい。アルコールも30種類以上取り揃えている。

本の他に雑誌やwebサイトも見ることができるので、待ち合わせや仕事の合間、ちょっとひと息つきたいときにもぴったりだ。休日にはじっくり腰を据えてお気に入りの作家の小説を読み比べるのも良いだろう。電子書籍だからこその、本との出会いがここにある。

入場料を払って得られる、「最良の一冊を選ぶための」スペシャルな空間『文喫』

青山パルコブックセンター六本木店跡地に誕生したのは「文喫」。1500円の入場料が必要だという一風変わった仕組みだが、その有料の空間は、お金を払ってでも体験すべき価値のあるもの。

滞在中はコーヒーと煎茶がお代わり自由。寝っ転がれるソファ席から、集中できるデスク型まで様々な仕様の席で、思い思いの形で本と向き合うことができる。朝から晩まで過ごすためのカフェ機能も充実。蔵書は全て買取済みのもので、一冊限り。他の人が席に持ち込んでいたらもちろん出会えないので、書籍との「一期一会」を楽しむことができる。時間をかけて「最良の一冊」と出会ってほしいという願いから生まれた書店。

選書もここでしか出会えないようなものも多く、こだわりが垣間見える。

 

置いてある本は1種類だけ。サロン的な役割も担う『森岡書店』

銀座から少し離れた小道に面して佇むお洒落なこのお店……、一見ギャラリーのようにも見えるが実は本屋さんなのだ。「一冊の本を売る本屋」をコンセプトにオーナー森岡さんが森岡書店をオープンさせたのは2015年のこと。

その本から派生する展覧会も同じスペースで行っており、毎回賑わいを見せている。著者や編集者、あるいはデザイナー、カメラマンなどを招き、その本作りに携わった人の手から、「お客さんに直接手渡す」のがこだわりだ。そこには「1冊の本を介したコミュニケーションの現場であって欲しい」という店主の想いが込められている。

3/17(日)までは陶作家の安藤雅信さんの新刊『どっちつかずのものつくり(河出書房刊新社)』展を開催。13時から20時までオープンしている。銀座に訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがだろうか。

 

文_森田文菜