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2019.8.15

温もり溢れる良質なカフェと日用品。日常に小さな幸せをくれる吉祥寺「四歩」

四歩(シッポ)

“何気ない日常がいちばん幸せ”そんなことを再認識させてくれる「四歩」。丁寧でやさしいカフェのメニューや、背伸びしすぎないけどセンスのいい雑貨たち。ここで出会うもの全てが、日常を少しだけ、ランクアップさせてくれる。

吉祥寺駅から歩いて約10分。五日市街道をやや三鷹方面に進み一本の細い路地を入ると、空高くのびた白い看板が目に留まる。“お食事と日用品と古道具”の店、「四歩(しっぽ)」だ。

スロープで地下に下り、扉を開ける。先に広がるのは大手インテリアブランド顔負けの品揃えと広さを誇る、ライフスタイルグッズのショップ。食器や家具、アクセサリー、アパレルはもちろん、園芸道具、文具、おもちゃまでありとあらゆる日用品が並び、隣にはカフェスペースも併設されている。

もともと、三鷹にあるインテリアショップ「DAILIES(デイリーズ)」の一角で、同店のショップインショップとして立ち上がったという四歩。

「新品の家具をお届けした際に下取りしたものを、店の中で販売し始めたのがきっかけでした。デイリーズが手がける4番目の企画で、4坪のスペースから始まったので、“四歩”という名前なんです」。そう話すのは、オーナーの宮崎さん。

その後、一ブランドとして路面に出店。人気はますます高まり2018年3月、より広い場所を求めて吉祥寺に拠点を移すと同時にデイリーズグループから独立し、四歩は新たなスタートを切った。4坪だった店は今や55坪。揃えるアイテムも2000を超え、年代ものの古道具もあれば、若手作家の新品雑貨まで幅広く扱っている。

「ショップに置く商品は、年代や国には全くこだわらず、“日常で使えるもの”という目線を大事にしています。古くても新しくても、ちょっといいデザインで、使いやすいこと。あと、手に取りやすい価格であることも意識していますね」。

希少価値の高いものや有名作家の高価な作品など、マニアックなものはあえて取り扱わないのだとか。四歩で出会えるのは、思わず目に留まる魅力的なデザインでありながら、あくまで生活の中に実際に取り入れられるもの。
ここで「いいな」と思ったアイテムを自宅に持ち帰って使うことで、食卓がちょっと華やかになったり、生活が豊かになったように感じたりする、日常に小さな幸せを添えてくれる“日用品”だ。特別高価すぎるものよりも、背伸びしない良質なものに囲まれて生活をしたい大人だからこそ、この店に惹かれるのだろう。

そんな、生活の中で得られる幸せを提供する四歩の世界観が、併設するカフェスペースで味わえることも、この店が長年愛され続ける理由のひとつだ。客の大半がオーダーするという人気メニューが、和食をベースにした「本日の日替わり定食」。

「こちらも、特別な食材を使うわけでも珍しい料理をお作りしているわけでもありませんが、家庭で食べるような、ホッとする“日常的な”ごはんをお出ししています。スタッフが、おばあちゃんにレシピを教えてもらったメニューもあるんですよ」。

「本日の日替わり定食」(税込 1,080円)は、毎日2種類からメインが選べる。

四歩のごはんは、決して派手ではないが、親しみある家庭料理。それでいて、丁寧に作られていることがよくわかる。この日の主菜は「鶏と大根のさっぱり梅煮」。ほかに、みそ汁、なすとししとうの揚げ浸し、高野豆腐と野菜の煮物、小松菜の煮浸し、だし巻き卵、香物と、副菜もたっぷり!ご飯は白米・十五穀米・玄米から選べ、男性でも十分満足できるボリューム感も嬉しい。

「日々変わる献立を楽しみに、毎日通ってくださる年配の男性の方もいらっしゃいます」。きっと、自宅の食卓のような感覚なのだろう。飾らない献立だが、丁寧に作られたやさしい味付けと多彩な料理はやっぱり、心が温まるような小さな幸せをくれる。日常使いしたくなるのも、大いに納得だ。

普段の食卓でも、家族揃って食べる食事もあれば、ひとりでサクッとすませる食事、友達を招いて、なんてこともある。カウンタースタイルのお一人様席からゆったりできるソファ席、複数人で囲めるダイニングテーブル……。四歩はさまざまな“日常”のシーンにフィットする。

「友人同士でデザートまで食べてゆっくり満喫していただくのも、男性おひとりでちゃちゃっと食事に来られるのも大歓迎です」。それぞれの生活スタイルに合わせて、楽しめそうだ。

日常を少しだけ豊かにしてくれる日用品との出会いを探すもよし、カフェでその何気ないけど丁寧で温かい世界観を楽しむもよし。四歩での出会いはきっと、あなたの日常に小さな幸せを添えてくれるだろう。

取材・文 : RIN