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楽しいの一歩先を行く「学び」と切磋琢磨できる「仲間」を見つけに、「天狼院書店」へ行こう

VOL.12 楽しいの一歩先を行く「学び」と切磋琢磨できる「仲間」を見つけに、「天狼院書店」へ行こう

2013年のオープン当時から、“人生を変える書店”をコンセプトにしてきた「天狼院書店」。彼らの魅力は、本屋の域を超えて展開されるユニークなイベントだ。これまで多くの人を魅了し続けてきたその理由を、Esola 池袋店店長の山中菜摘さんに聞いた。参加者の様子、初めての人でも楽しめる雰囲気、さらには天狼院書店のビジネスモデルまで。

自分のモチベーションやレベルにあったイベントを選べる

本を読むという行為は、実はその先に深層心理が隠れていることが多い。例えば、「それについてもっと勉強したい」「もっとこの分野でスキルアップしたい」。だからこそ、何かを勉強しようとするとき、まず書店で本を探すのではないだろうか。

社会人になるとスキルアップのための勉強は、ひとり孤独になりがち。学生時代のように、ともに競い、互いに磨きあう仲間も、隣の席にはいない。何かに挑戦しようにも、ひとりで壁を登りきれず、早々に諦めてしまった苦い経験がある人も、きっと多いはずだ。

そんな人たちの助け舟となっているのが、「READING LIFEの提供」=「本の先にある体験までも提供すること」をテーマに掲げる「天狼院書店」だ。東京、福岡、京都などの各店舗では、部活やゼミと呼ばれる、学びのあるイベントを多数開催している。

その種類は100以上。初心者も参加しやすい入門編から、プロ級の技術が学べる上級者編まで、レベル別にわかれている。「天狼院書店」は、ただ本と出会えるだけでなく、「理想の自分になりたい」「夢を叶えたい」などの深層的な欲求にも応えてくれる場所なのだ。

山中菜摘さん/天狼院書店「Esola 池袋店」店長

「本というのは、『何かを得たい、レベルアップをしたい』と思う人が、手に取るものですよね。その思いを実現させるサポートを『天狼院書店』がしていきたい。何かを得て充実した気持ちで帰ってほしい。そんな思いを込めて、学びのあるイベントをメインに開催しています。お客様の参加理由もさまざまで、楽しく技術を学びたい人や仕事にも活かせる実践的な技術を学びたい人など、みなさんの要望をひとつのイベントで答えることが難しいので、今ではレベル別にわけて、部活やゼミを開催するようになりました」(山中さん)。

オープンから6年。「天狼院書店」は参加者とともに成長してきた。近年その成果が少しずつ形になり始めているという。

2015年にスタートした『小説家養成ゼミ』では、受講生の中から松本清張賞(文藝春秋)の受賞者が出たり、『小説家養成ゼミ』の成果を活かし社長の三浦崇典氏が執筆した、『殺し屋のマーケティング』(ポプラ社)は発売後3刷の実績を残しています。他にも、累計6,200人の参加者がいるライティングゼミには、現役で活躍しているライターさんも多数いらっしゃいますよ。ここにきて人生が変わったと言っていただけることがだんだん増えてきました」。

「実は、私も人生が変わったひとり。大学生のころカメラの勉強がしたくて、まだ参加者が5人程度だったフォト部に入りました。当時のスタッフに、カメラを持っているなら一緒にフォト部を盛り上げようと誘われ、『天狼院書店』に入社。フォト部は累計2,800人に規模も拡大し、私は部長へと昇格。さらにプロのカメラマンとしても活動しています」。

社長の三浦崇典さんをはじめとするスタッフと参加者たちが、「天狼院書店」の仕組みがスキルアップにおいて有効的であることを体現している。具体的には、どのような部分が参加者の意欲をかき立てているのだろうか。

「互いに高め合える仲間の数が圧倒的に多いことだと思いますね。店舗数は、東京、茨城、福岡、京都と、日本全国6箇所にあって、店舗はさらに拡大し、来期は3店舗オープンする予定。さらに、ほとんどのイベントは通信でも受講することができるので、今や海外にも参加者がいるほど。ほぼ生放送で動画を配信しているので、自分が会場にいないという疎外感も感じにくいようです」。

天狼院書店提供

「あとは、ひとつの部活やゼミをFacebookのグループで管理しているため、必然的に横のつながりが生まれやすいこと。たとえばフォト部は、900人いるグループのなかにイベントで撮影した写真をアップしているので、次に部活で会ったとき『あの写真、ステキでしたね』と自然に会話のきっかけが生まれます。ライティング部も同じく、イベントに通っている人も通信で受講している人も、課題を同じグループ内に提出するので、会ったことがない人の文章を読むことができる。身近に起きたことをテーマにする人が多いこともあり、自然と自己紹介をしているような形になり、参加者同士の距離も縮まりやすいようです」。

課題をとおして、他の参加者の人となりが見えてくる。すると、闘争心が生まれ、新しいアイディアが浮かび、よりやる気が湧いてくる。その参加者たちの熱量を支える裏には、スタッフたちの好奇心があった。

天狼院書店提供

「各イベントを立ち上げる基準は、運営スタッフ自身が楽しめるかどうか。自分がこんなに楽しいと思えるイベントに他の人が参加しないわけないでしょ、ぐらいの気持ちです(笑)。運営スタッフがいちばんの参加者になって、お客さまの要望を聞いていく。それ以上に説得力があることはないと思っています。その影響か、自分はこういうことをやりたいんだと自分のなかに強い芯を持って参加している人が多いので、モチベーションを高く維持し続けられるのではないでしょうか。この6年間に残してきた実績を、さらにパワーアップさせるためにも、今後はさらに一歩踏み込んだレベルのイベントを増やして、お客さまの夢を実現するサポートをしていきたいですね」。

自分にどのような才能があるかはわからないけれど、なんとなくやってみようかなと思った出来事が、大成することもある。まずは、きっかけを探しに、「天狼院書店」へと足を運んでみてはいかがだろうか。

 

取材・文:長浜優奈
カメラマン:玉井俊行

MORE INFO:

天狼院書店 東京天狼院

エリア: 東京 / その他
住所: 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3丁目24−16
電話番号: 03-6914-3618
営業時間: 月曜日 12:00〜22:00
火曜日 12:00〜22:00
水曜日 12:00〜22:00
金曜日 12:00〜22:00
土曜日 10:00〜22:00
日曜日 10:00〜22:00
祝日 10:00〜22:00
定休日: 木曜日(イベント時臨時営業)
公式WEB: http://tenro-in.com/