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日々是エンタメ

Netflix、Hulu、Amazon Prime Videoなど、意外と使いこなせない動画配信サービス。放送作家・岡野ぴんこがその作品の数々を独自の視点でご紹介。たった5分の隙間時間から、あなたの毎日はもっとエンタメ色に染まる。

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一見さんウェルカム!アメリカ版“世にも奇妙な”ドラマで背筋を冷やす

ブラック・ミラー

人気の海外ドラマは“シーズンもの”として、次々に続編が出る。最初から観ている人ならいいけど、途中から始めようとすると追いつくのが大変…。そんな時はNetflixオリジナルシリーズの「ブラック・ミラー」。どこから観てもOKな1話完結のオムニバス形式はどうだろう。

開始はどこからでも! SFだけどリアルな潜在的恐怖

すでに複数シーズンが展開されている人気ドラマに、“途中参加組”がうまく合流するのはけっこう体力が要る。まわりの人からすすめられても、まとまった時間がとれないこともしばしば。

「1話から観ないといけない連続ドラマは、ちょっとハードルが高いよね。しかも続きが気になるから、つい何話も一気に観ちゃって。あれ、もうこんな時間?みたいな」(ぴんこ)

そんなとき、ぴんこ氏のレコメンドはオムニバス形式だという。

「1話完結のタイプなら、いきなりシーズン3の5話から、なんていうのもOKだし、飛び飛びでも大丈夫。まずはこういう取っつきやすいのから、海外ドラマの世界に入っていくのはいいと思う」

今回紹介するNetflixオリジナルドラマ「ブラック・ミラー」は、エミー賞にも輝いた実績のある人気シリーズだが、いったいどんな内容なのだろうか?

「これはどういうドラマかというと、『世にも奇妙な物語』に近いイメージかな。毎回、出演者も監督も違うから、テイストもぜんぜん違う。でも、全部ひとくくりでブラック・ミラー」

「設定は現実社会じゃなくて、ちょっとおかしな世界。でもその世界は、いまの時代の流れやカルチャーがちょっとオーバーに表現されているだけで、もしかしたら全部ありえるかも!と思っちゃう」

テーマは、たとえば極度の管理社会での暮らしだったり、SNSでの「いいね」稼ぎに人々が熱中しすぎていたり、ネットで炎上しすぎてだれかが殺されてしまったり。しかも殺す手段は、技術の進歩によってハエくらい小さくなったドローン。社会に対する警鐘が設定の裏側にあり、そのリアルさがまた怖い。

「あと、映像表現や音楽も含めて、全体的に仕上がりのクオリティが高い。これ映画じゃないの?ってくらい」

再生時間は毎回違っていて、1時間弱~1時間半ほど。観ごたえも充分だ。

 

観たらだれかに話したくなる不思議な世界

ビジュアルが怖いのではなく、ジメッと気持ち悪い感じがずっと続く怖さの「ブラック・ミラー」。視聴に適した時間帯やシーンはあるだろうか。

「観るならやっぱり、夜がおすすめ」

どれもヘタしたら本当に起こりそうな気がするから余計にヒヤッとするし、考えさせられる。秋冬の長く静かな夜に、ちょっとだけ心の準備をして臨みたい。

「あとはだれかと一緒に観るのも面白いかも。いまのってどう思う?みたいな会話も盛り上がりそう」

この不思議な世界観に一度まぎれ込んだら、だれかに話さずにはいられない。毎回作り手が違うので、回によっては社会風刺が強めだったり、ダブルミーニングを持たせていたり。だから、観終わったあとの議論は大いに花が咲きそうだ。

「ラストのほうで謎が解決する回もあれば、解決せずにフェードアウトして終わる回もある。どっちにしても、モヤモヤの残る感じがめちゃくちゃ面白い!」

「ブラック・ミラー」は現在シーズン4まで配信中。各シーズン、各回どうしの関連性はもちろん何もないので、どこから観ても問題なし。この“いわれてみれば確かに怖い”近未来のストーリーをきっかけに、魅惑の海外ドラマの世界に“途中参加”してみては?

取材・文:中山秀明
コンテンツセレクト:岡野ぴんこ