日進月歩で進化するトレーニング市場。次のトレンドは「胃」? 胃と脳の有機的な関係に着目した珍しいトレーニングメソッドを小林涼子が体験レポート。
胃と脳はお互いに影響を与えあうことのできる相関関係にあるということが最近の研究でわかってきており、その相関関係を「胃脳相関」と呼ぶ。この関係性により、胃の健康状態が自律神経を介して脳に作用し、 気分や摂食行動など心身の健康に大きな影響を与えている可能性が示唆されており、現在医学界などで大注目となっている。
何かと我慢とストレスの多いコロナ禍。悩み事があって食欲がない。胃が重くて、気力がわかない。など、胃と脳や体全体のつながりは、なんとなく感覚として経験したことがある人も多いのでは?
2021年9月に実施されたアンケートによると、「2021年に入って胃の不調を感じることがある」と回答した人は45.8%にのぼるという結果が得られている。確かに私も、旅行にも行けず、美味しいモノを食べる機会も減り、心と体のリフレッシュが上手くできない時が増えたような気がする。以前みたいに発散するのは難しいけれど、少しでも気持ちよく毎日を過ごしたい……。そんな想いで、今回、疲労回復専用ジム「ZEROGYM」新宿店限定でスタートした消化器内科医監修の日本初の新感覚ヘルスケアトレーニング「胃脳相関プログラム」を体験してみた。
「今日の胃は健康ですか?」と聞かれて胃の状況がわかっている人はどれだけいるだろうか。
感覚的には悪くはないけど……胃そのものは目に見える訳ではないので、自分の体とはいえよくわからない……という方も多いとのこと。
それもそのはず、食後の胃もたれ、みぞおち辺りの痛みや重み、胸やけなどなんとなく不快な症状を持つ人の中で、検査で原因が特定できるのはなんと約9%、その他の方は原因不明なのだそう。
まずは、自分の胃がどこにあるのか、目を閉じて感じてみる。
常温のお水を口に含みゆっくり飲みこむと、喉から胸辺りを通り抜けるのはわかるのに、みぞおち辺りの感覚が鈍かった。
なぜ目に見える異常はないのにこのような症状が起きるのだろうか。それは、「機能性ディスペプシア」といって胃の働きに異常が起き消化が悪くなっているからなのだそう。
近年、胃と脳の相関関係が研究されており、胃を健やかに保つことこそが健康維持やQOL改善への近道であり、ヨガやマインドフルネスは比較的取り入れやすい改善方法なのだと言われている。
胃のマッサージからスタート。
みぞおちの辺りを押すと、手の圧に合わせて胃がキューッと動いているのを感じる。直接触れられないからこそ、慎重に力加減を変えながら、呼吸を入れて胃をマッサージ。
片足ずつ膝を抱え、じんわり伸ばす。座る時間が長くて固くなっていた骨盤周りやお尻まわりがゆるゆると伸びていくのを感じる。普段感じることはなかったけれど、意外と左右差があるのに気がついた。
続けて、肩周り。
シンプルな動きで、ゆっくり呼吸を体中に入れながら気持ちよく伸ばす。寒くて縮こまっていた、肩首周りが緩んでいくのを感じる。
さらに続けて、腹筋のばし。下っ腹の辺りからグーッと引っ張られると、胃がぐるぐると動きだすのを感じる。
つい猫背になっているのか、鎖骨や胸が開かれる感覚が心地よい。骨盤や腸の周りが自分の体の重みでマッサージされているよう。
最後は、逆転のポーズ。お尻を持ち上げ、足先を見つめキープ。重力がかかって下がりがちな内臓をもとの位置に戻すと、血行促進やホルモンバランスの改善に効果があるのだそう。
ヨガの後は、瞑想。
今までも何度も瞑想にチャレンジしてきたけれど、呼吸に意識を向けよう! 何も考えない! と意識すればするほど色々考えてしまう。そんな自分に気づき、慌てて意識を呼吸に戻そうとする中で、いかに自分が色々と考えすぎなのかに気づく。
そうこうしているうちに、瞑想終了。
プログラム修了後は、LG21をゴクリ。乳酸菌というと真っ先に思い浮かぶのは腸。
なぜ胃脳相関プログラムに乳酸菌なのだろうか。それは、LG21乳酸菌には胃内細菌のバランスを整える効果があり、胃の機能改善につながっているのだそう。
プログラムを終えてみて、心地よい疲労感と、「ぼんやり」緩んだ感覚が体中に広がっていた。
正直、毎日目を覚ましてからベッドに倒れ込む瞬間まで、頑張らなきゃ! と生きている私にとって「ぼんやり」した感覚は、なんだか慣れない。
今日も「トレーニング」と聞いてつい、頑張るつもりで意気込んでいただけに、不思議な気分ではあったが……呼吸が深くなり、自然にお腹が空き、胃が動いているのを感じられた。
思い返してみれば、学校や会社、生きていく中で「頑張る事」は学ぶけれど、「脳や心を休め疲労を取る事」を学ぶ機会がなかったように思う。
しかし、ストレスの多い日々を生きる今こそ、意識的に思考を止めて「脳を休める」、「心身をリフレッシュする為の時間を作る」。
それこそが、良いパフォーマンスにつながるように思う。
新宿駅直通5分、仕事の帰りに意識的に休む新習慣を取り入れてみてはいかがだろうか。
※感染対策を徹底したうえでマスクを外して撮影していますが、通常のプログラムは常時マスク着用で実施しています。
文・モデル:小林涼子
写真:浦将志
疲労回復専用ジムZEROGYM 新宿店
〒160-0023 東京都新宿区西新宿1丁目25−1 MB1階 新宿センタービル
公式WEB:https://zerogym.jp/