東京都写真美術館で、1990年代以降の写真とファッションの関係性を探る「写真とファッション」展が開催。文化誌『花椿』の編集者・林央子を監修に迎え、時代のターニングポイントとなった稀少な雑誌や、国内外のアーティストの作品を展示する。
ファッションが発展する過程で、衣服が持つ魅力を伝えるという重要な役割を担ってきた写真。その関係性は、1990年代から2000年代にかけ、目まぐるしく変わってきた。
1990年代といえば、ファッションの魅力を伝えるという枠組みを超え、人々に訴えかけるイメージを作り出す写真家や、情報を発信するファッション誌が次々に登場した時代だ。日本でも、「CUTiE(89年創刊)」「egg(95年)」「Boon(86年)」などの雑誌が若者を虜にした。

そして2000年代以降、インターネットが普及したことにより、ファッションと写真の関係性はさらなる変化を遂げる。かつては新聞や雑誌の編集者・記者などを介して伝えられていた最新のファッションショーや展示会の様子が、インターネットを介して瞬時に人々の手元に届くようになったほか、受け手自身もツイッターやインスタグラムなどを使った情報発信が可能になった。

今回開催される「写真とファッション」展は、こうした変遷を第一線で見続けてきた編集者・林央子が監修を努めている。
「90年代は、『雑誌』を土台にファッションや音楽の流行が生まれた、あるいは『雑誌』主導で流行現象がつくられていった時代だった。多くの『写真』が、編集者と写真家の『協働』によって、『雑誌』の紙に印刷されるためにつくられてきた。その『雑誌』というものの多くが消えていき、あるいは広告の受け皿となって形骸化し、またはウェブマガジンにとってかわられた今、『写真』というものの生まれかたが、変貌を遂げているのではないだろうか」
(林央子・図録『写真とファッション』より一部抜粋)
会場では、90年代以降のファッションシーンを代表する写真家やアーティストの多彩な作品が、約80点展示される。

見どころは、マルタン・マルジェラの撮影を長年にわたり手がけてきたアンダース・エドストロームや、1992年にフランスで創刊された雑誌『Purple』などで作品を発表してきた髙橋恭司の写真、そして2014年に東京で創設されたファッション・レーベル PUGMENT (パグメント)とアートやファッションの写真を数多く発表しているホンマタカシの、美術館では初公開となるコラボレーション作品だ。

また、ファッション・カルチャー誌『Purple』を手がけたエレン・フライスと現代美術家の前田征紀が、本展のために発表するという新作コラボレーションも見逃せない。創造の源泉に触れるような空間構成で、彼らのものづくりへの信念を知ることができるという。


恵比寿の「People」と新宿の「BEAMS JAPAN」では、本展に関連したサテライト展示も開催されるので、こちらもあわせてチェックしたいところだ。
90年代のファッションがリバイバルされている今だからこそ、楽しめそうな本展。1990年代から2000年代が青春だったという世代は、懐かしみながら見ることもできそうだ。
| エリア: | 東京 / 恵比寿 |
|---|---|
| 住所: | 〒153-0062 東京都目黒区三田1丁目13−3 恵比寿ガーデンプレイス内 |
| 電話番号: | 03-3280-0099 |
| 営業時間: |
火曜日 10:00〜18:00 水曜日 10:00〜18:00 木曜日 10:00〜20:00 金曜日 10:00〜20:00 土曜日 10:00〜18:00 日曜日 10:00〜18:00 祝日 10:00〜18:00 |
| 定休日: | 毎週月曜日(5月4日を除く) |
SHARE: