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和食の基本‘おだし’を知る。週に1度のおだし生活のすすめ

和食の基本‘おだし’を知る。週に1度のおだし生活のすすめ

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DATE:
2019.10.29

地域交流イベントのシェアリングサービス「TABICA」での体験レポートをとおして、ライフワークをより充実させる“何か”を探すこの企画。第一回目は、タレントの古関れんさんが、かつおだし教室をレポート。

おだしの世界っておもしろい!

日本人にとって最も身近な存在である、和食料理。そのおいしさの決め手となるのが、おだしだ。かつお節や昆布、きのこ類などで取ったおだしには、豊富な旨味成分を含んでいるため、加える調味料が少なくて済み、結果的に健康にもつながる。さらに味も格段においしくなり、もっと料理が楽しくなるという、なんともありがたいものなのだ。

とはいえ、おだしを取るのは、時間がかかって大変そうとマイナスイメージを持っている人も多いはず。実際のところ、私もそのひとり。高カロリーで塩分過多になりがちな外食を避けるために、自炊を心がけているものの、おだしを取るなんて……気が引けてしまう。気づいたらコンビニでご飯を買っているなんてことも日常茶飯事(笑)。

そんな私も、かつおだし教室体験後には考え方に変化が。早速レポートしていきます!

完成まで6ヶ月。手間暇かけて作られるかつお節に驚き

今回、おだしの世界を教えてくれるのは、鰹節専門店「にんべん」のだしアンバサダーであり、鎌倉おだしの会代表の、森田明美先生

「ではさっそく、かつお節ができるまでの工程を説明していきましょう」と森田先生。かつお節の知識がほぼなかった私、まずその工程の多さに驚いてしまった。

1本のカツオを4本にわけるところから始まり、煮て、骨を抜き、熱と煙で水分を抜く。形を整えて、再び水分を抜いて……。カビ付けがしやすくなるように表面を削り、カビ付け。そして天日干しをしてやっと完成! カビ付けの回数によって、枯れ節と本枯れ節にわかれるらしく、完成するまでに4〜6ヶ月もの期間を要するのだそう。実際には11もの過程があり、その間にカツオは重量比にして1/6の大きさに!

あんなに大きなカツオが1/6になってしまうのだから、かつお節が世界一硬い食品といわれるのも納得。だから、味も凝縮されるのか。

食のありがたみを実感。自分でかつお節を削ってみる

次は、削り器を使って、かつお節削りに挑戦。この状態でも、鼻を近づけると、かつおのいい香り。

世界一硬い食品といわれるだけあって、削るのには力とコツが必要。「頭側の斜めの部分を削るのがポイントです」と、スッスッスとスムーズに削っていく森田先生。薄くて美しいかつお節がケースに溜まっていく。

初心者の私が削ったかつお節は、小さくて少し粉っぽい。まだまだ練習が必要みたい。かつお節は削りたてがいちばん香りがよいらしく、一口食べてみると、鼻からかつおの香りが抜けて、どんどん口のなかに旨味が広がっていく。いつも食べているかつお節よりも味が濃くて、おいしい…!

沸騰した水とかつお節があればOK。意外と簡単なだしの取り方

かつお節の知識を得たところで、次はおだしを取る工程へ。なんとなく、ここから“おだし待ち”の時間が2時間くらいあるのではないかと思っていたので、用意されていたものに、本日2度目の驚き。だって、かつお節30gと水1リットルだけなのだから。

おいしい和食の基本となるおだしが簡単なわけがないという先入観があったけれど、2つだけというシンプルさに、和食の敷居がグッと低くなった気分。

「かつお節は、水に対して3%の割合がおいしいおだしを作る秘訣ですよ」(森田先生)。

さっそく、お鍋にいれた水を沸騰させて、火を止めてから、かつお節30gを全ていれる。こんなにかつお節を使ってしまうなんて、なんだか贅沢。

きっとここから大変なポイントがあるのかと思いきや、静かに1〜2分待つのみ。キッチンペーパーを使ってこしたら、一番だしのできあがり。

「一番だしは、豊かな香りと味が特徴なので、吸い物やみそ汁などにぴったり。引いただしをこすときは、えぐみが出ないように絞らないことがポイントです」(森田先生)。

たちまちかつお節の香りが漂ってきた……。えっできてる、簡単スリーステップでおだしが取れちゃってる……!

シャンパンゴールドのおだしをいただきます。なんだろう、塩味もいれていないのになんだかおいしくて香りがいい。もしかしてこれが旨味?! もうこのおだしを使ったら、大抵の料理は絶対おいしくなるという、確信すら芽生えた。

「一番だしをいただいた後は、二番だしも取りましょう」(森田先生)。

二度おいしいなんて、かつお節あなどれない……。一番だしを取り終えただしがらに、半量の水(500ml)を加えて再沸騰させる。沸騰後は弱火で3〜5分ほど煮出した後、仕上げにけずり節を5gほど加え、1〜2分おき、再びキッチンペーパーでこすと、二番だしの完成。またしても簡単スリーステップ!

左が一番だしで、右が二番だし。

飲み比べをしてみると、二番だしは一番だしほどかつおの香りはガツンとはこないものの、旨味は健在で口あたりがまろやか。本当に二度おいしいなんて。

二番だしまで取り、役目を全うしたと思われていたかつお節のだしがら。森田先生から、「最後にふりかけをつくりましょう」と。まだこの子(かつお節)はおいしくなれるのかと、自分が南極料理人にでもなった気分に(笑)。

かつお節を余すことなく活用。だしがらはふりかけに

フライパンに水気を絞っただしがらを入れ、から炒りし、水気がとんだところに、調味料(砂糖・醤油・みりん)を全て入れ、中火で炒め煮する。最後にいりごまを加えて完成。

これでかつお節を余すことなくフル活用。かつお節を作る大変さを知った上で、最後まで無駄にせず食べることができて、なんだかいいことをした気分。フードロスが問題になっている今、かつお節が意識を変えるきっかけにつながるのかも。

「おだしを取るって大変そう……」というマイナスイメージから始まったかつおだし教室。想像通り、おだしを取るのは手が込んでいて、正直めんどくさがりな私にとって毎日やるのは大変(笑)。しかし、二度三度と調理に活用できるおだしが取れたり、最後のだしがらまでしっかりと使い切ったりと、丁寧に仕込む手間暇以上に、使い方にも広がりがあった。単に料理を「作って食べる」行為としか見られなかったら、おだしや歴史和食の奥深さには気付かなかったかも知れないな。かつおおだし教室を通じて、料理って何? と改めて考えさせられたし、実際に食べるだけじゃ無くて、料理を作ることひとつひとつに深い意味があって、その意味や過程を楽しむことも料理の楽しみなんだと、発見がありました。とはいえ、明日から毎日おだしを取り入れるのは大変だから、週末にじっくり丁寧に時間をかけて、「料理をすること」を愉しむ時間を作ろうかな。

 

文・モデル:古関れん
写真:工藤直人

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