若い頃の映画や写真を見ても素直に「美しい」と思える、アンナ・カリーナ。1960年代の映画シーンで活躍した女優だ。ココ・シャネルに「アンナ・カリーナ」と芸名を名付けられたという逸話を持つ彼女。伝説的女優の人生を、スクリーンで目撃する貴重な限定上映が行われる。

1950年代末に起こった「ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれるフランスの映画運動。それまで主流だった叙述的な映画と異なり、カメラワークや編集スタイルなど“映画の革命”として世界中から熱狂的に支持された。その中でも、カトリーヌ・ドヌーブやジャンヌ・モローなどと並び伝説的な女優として知られているのがアンナ・カリーナだ。
名付け親のココ・シャネルだけでなく、世界的な映画監督ゴダールをはじめ(彼とはのちに結婚・離婚)数々の才能あるクリエイターに影響を与え続けたミューズである。モノクロ映画であっても際立っているその美しさと、2020年の現在見てもハイセンスなそのファッションには、思わず画面に釘付けになってしまうはずだ。

残念ながらアンナ・カリーナは2019年12月にこの世を去ったが、彼女の姿を映画館の大きなスクリーンで観ることができる限定上演が決定した。
公開されるのは、「アンナ・カリーナ、君はおぼえているかい」。革命のミューズとしてヌーヴェルヴァーグのアイコンになったアンナ・カリーナの人生と出演した映画を織り交ぜてのドキュメンタリーだ。撮影したのは、当時パートナーであったデニス・ベリー監督。彼曰く、「アンナへのラブレター」というように、彼女の魅力がたっぷり詰まった一作になっている。

挿入されている映画などの権利関係上、本来日本では公開できない作品なのだが、関係者の尽力により、2020年限りという条件で許諾され、貴重な機会を得ることとなった。代表作でもある「気狂いピエロ」も上映権利期間終了間近。このまたとない機会にアンナ・カリーナの魅力を大スクリーンで堪能したい。
新型コロナウィルス禍で外出のままならない状況。6月には平時にもどることを願ってウォッチリストに加えておきたい。
■公開情報
6月13日(土)より、新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開
監督:デニス・ベリー
配給:オンリー・ハーツ
2017年/フランス/55分/日本語字幕:芳野まい
(c)Les Films du Sillage – ARTE France – Ina 2017
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