気分も上がる、空の旅。大人が本気で遊ぶ「30分パイロット体験」

「休みの日は、いつもと気分を変えたい。」そんな人も多いだろう。それならば、大人が本気で遊べる場所はいかが？　世界に20台しかない、パイロットが訓練に使うフライトシミュレーターを体験しに「SKY ART JAPAN」へ。

「パイロット」と言えば、“憧れの職業”のイメージ。

この広い空を飛んでみたい、大きな飛行機を操縦してみたい、何よりあの制服姿がかっこいい…考えただけでワクワクがとまらない。そんな夢が叶う場所が、東京にあるのだ。

いざ、空の旅へ！

品川駅、五反田駅から出ているシャトルバスでガーデンシティ品川御殿山へ。
オフィスタワーのような雰囲気に緊張していると、飲食店の並びに「SKY ART JAPAN」の看板を発見。

今回、私はシミュレーター体験コース 30分（¥11,000・税別）を体験。

受付で簡単に案内を受けて奥へ進むと…突如飛行機に搭乗したかのような空間が！

ジェット旅客機「エアバス320キャビン」の内装を本物のシートやミールカート、荷物棚などで再現しているのだそう。凄い。本当にオフィスビルの中に飛行機があった…！　ワクワク感が膨らんでいく。

さらに、オプションで制服を着る事も出来る（¥2,000・税別）との事。せっかく来たんだから着るしかない！と迷わず決定。さっそく着替えると、気分はもうパイロット！

黒のパンツを着てくれば再現度がさらに上がったのに…とちょっぴり後悔しつつも、コスチュームの魔法にかかりノリノリになった。

ここで、キャプテン兼社長のアルパ・アブドラさんが登場。英語でのご挨拶にヒヤッとしたが、実は日本語もペラペラなのでご安心を！

アブドラさんは、現在もプライベートジェットのパイロットとして空を飛び回っている現役のパイロット！　そして、ほかの教官の方々も実際にパイロットとして活躍されていた方ばかりなのだそう。本物のパイロットの方々に教えてもらえるなんて、本格的！

しかも世界各国各地、約45,000の空港が登録されていて、好きな国の空を飛べるのだそう。想像以上に沢山あって悩んでしまう…世界は広いと改めて感じつつ、今回は羽田空港発着、1番身近な東京の空を飛ぶ事に。さっそくコックピットへGo!

扉を開けると、映画で見るような操縦席が！　ここは、実際にパイロットの方々も練習で使用するボーイングB777-300ERのコックピット。世界でも約20台しかない貴重なシミュレーターなのだ！

さっそくシートベルトを締め、エンジンレバーを引くと…ウィィーンと本物さながらのエンジン音が聞こえる。滑走路をどんどん加速し、飛行機がついに空へ。

自分で離陸するのは、乗客として飛行機に乗る時とは全然違い…なんと気持ちいいのだろう！

そのまま高度3,000、速度200ノットで安定させ、東京の街を飛ぶ。レインボーブリッジを眺め、ディズニーランドを見つけたら、右へターン。

木更津の方へ向かうと、だんだんと景色がビルから山へと変わっていく。高度を下げて景色をよく見て観ると…車が走っていたり、民家があったり、他の飛行機が飛んでいたり！

つい、食い入るように眺めていると…warning! warning! と警告が！

墜落しちゃう！と慌てる私に、ニヤリと笑って高度を戻してくれるキャプテン。さすが現役パイロット！　余裕が違う…かっこいい！

アクアラインを超えると、羽田空港が見えてきた。緊張の着陸は、高度を下げ、車輪を出し、フラップを動かし、そして滑走路へ向かってスピードを落とし…と操作が沢山。

着陸失敗しないかドキドキしてしまうが、キャプテンがサポートしてくれるので、無事に320人の乗客と着陸完了！　よかったー！

ちなみに、シミュレーターの再現率の高さはコックピット内だけではない。現実と同じように季節、フライトの時間、天候によって景色を細かく変えることができるのだそう。リアル度高めでびっくり。

こちらは夜設定の場合。着陸は、夜の方が滑走路が見えにくくて難しいのだそう。確かに滑走路は見えにくかったが、夜景の羽田空港はキラキラと輝いていて、東京は良いところだなぁと改めて感じた。

最後に、先輩パイロットとしてのアドバイス（！）。

コックピット内は大きな段差があり、足元が狭いところもあるので、足元が不自由になりがちなロングスカートやタイトスカート、ピンヒールは避けることをおすすめします！　よい空の旅を！

大空を飛ぶのは快感で、人生で一度、ぜひ味わって頂きたい！

一味違ったデートを楽しみたいあなたも、あの頃パイロットになりたかったあなたも。たまには周りを気にせず、テンションを上げて本気で遊んでみると、新しい世界が見えるかも。

取材・文：小林涼子