日本酒好きも唸る。通常の酒造に比べて“48倍”多く醸造できる、小型タンクを持つ「WAKAZE」。その圧倒的な小回り力・開発スピードを活かして革新的な酒造りに挑戦している新進気鋭の日本酒ベンチャーだ。彼らの拠点・三軒茶屋ではそのスピード感を活かして開発された「面白い日本酒」が楽しめる。
2018年7月、「WAKAZE」が三軒茶屋にオープンさせた醸造所併設のバー「Whim SAKE & TAPAS」。日本酒好きの間でも“面白い場所がある”と話題のスポットだ。何度目かの「日本酒ブーム」といわれる今、「WAKAZE」の何が人々を惹きつけるのだろうか?
4.5坪ほどの広さの「WAKAZE 三軒茶屋醸造所」を併設しており、ガラス越しに店内から見ることができる。醸造所併設の日本酒バーというのもなかなか珍しい。一般的に醸造所といえば、イメージするのは郊外の広大な敷地にあるものだろう。都会の真ん中の小さなスペースでお酒を作るという、ドキドキする挑戦を間近に見ることができるのは面白い。だが、この「WAKAZE 三軒茶屋醸造所」の肝は、実は4つのタンクをフル稼働させ、四季を通して醸造をすることで、理論上1年で48醸造を可能にするスピード感なのだ。
通常の日本酒の製造サイクルでは、醸造を冬のみに行うことが多いのだそう。つまり、新しい日本酒を造ろうと思いついても、本格的に試すのは次の冬を待つことになってしまう。年間“48醸造”のスピードでお酒を造れる「WAKAZE 三軒茶屋醸造所」は、このタンクをフルに活用することで、常に新しいお酒の醸造に挑戦し続けることができるのだ。
そんな醸造所に併設のバー「Whim SAKE & TAPAS」では、当然そんな挑戦の中から出来てきたお酒たちをいち早く堪能できる。
三軒茶屋醸造所のお酒に加えて、オーク樽で熟成した日本酒「ORBIA(オルビア)」シリーズ、柚子や檸檬、山椒、生姜といった和の柑橘やハーブを日本酒のつくりに取り入れた「FONIA(フォニア)」シリーズ、そして三軒茶屋醸造所で生まれ厳選製品化された、お茶を取り入れた「FONIA tea(フォニアティー)」シリーズなど、日本酒のイメージを覆すものばかり。製品化の判断基準が“おもしろさ・新しさ”であるのも、WAKAZEならでは。
日本酒の種類や老舗酒造のうんちくなどの知識が深い“日本酒好き”でも、味わったことのない斬新なフレーバーの日本酒が楽しめるだろう。
そもそも日本酒は、あらゆる料理の魅力を引き立たせる「食中酒」。山形県庄内地方の食材を積極的に取り入れた「WAKAZE」のフードメニューも、日本酒とのペアリングを第一に考えている。お酒のプロフェッショナルであるスタッフと相談しつつ、メニューを決めるのも面白いだろう。
また月一で、さまざまな料理とマッチするというどぶろくの魅力を伝えるイベントを開催。立ち飲みのバースタイルにして、ドアは開け放し(夏場のみ)。三軒茶屋醸造所の最新作であるブルーベリー、オレンジ、柿などたくさんの種類のどぶろくを用意しているので、日本酒になじみがない人も訪れやすいはずだ。
この三軒茶屋で培った圧倒的なスピードと斬新な挑戦を続ける「WAKAZE」は、日本酒文化をもっと世界に届けるべく、美食都市・パリに進出した。
2019年4〜8月にクラウドファンディングで資金調達を実施し、目標金額を圧倒的に上回る、達成率155%を記録。フランス・パリ近郊のフレンヌ市に設立した酒蔵「Kura Grand Paris(クラ・グラン・パリ)」は2019年春より工事を実施し、ついに11月15日より醸造をスタートした。
和のお酒を世界中に送る風と酒蔵の若手従業員を指す若勢、ふたつの意味を持つ「WAKAZE」。その名の通り、日本のみならず、世界を目指す彼らのお酒に、きっと驚くはずだ。パリの醸造所「Kura Grand Paris」で作ったお酒は、早ければ2020年に、パリから逆輸入したお酒を、「Whim SAKE & TAPAS」で味わえるとのことなので、引き続き注目していきたい。
エリア: | 東京 / その他 |
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住所: | 〒154-0004 東京都世田谷区太子堂1丁目15−12 セントラルビル2F |
電話番号: | 03-6336-1361 |
営業時間: |
月曜日 18:00〜23:00 火曜日 18:00〜23:00 木曜日 18:00〜23:00 金曜日 18:00〜23:00 土曜日 18:00〜23:00 日曜日 15:00〜21:00 祝日 15:00〜21:00 |
定休日: | 水曜日 |
公式WEB: | https://www.wakaze.jp/ |
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