扇子は扇ぐためのツール。そんな固定概念を取り払い、季節やシーンを問わず楽しめるよう、モダンにアップデートしたのがファッションブランド「BANANA to YELLOW」だ。1823年創業の京扇子の老舗、宮脇賣扇庵とデザイン会社のGRAPHがタッグを組み、扇子の新しいあり方を提案している。これまでとは違う使い方を知れば、ファッションはもっと楽しく、思考はもっと柔軟になるはず。
扇子といえば、涼をとるために扇ぐもの、というイメージが強い。でも、平安時代では貴族の正装の必需品であり、品格を表す装飾としても愛用された。中には、思いを寄せ合うふたりが、手に馴染んだ扇子を交換したこともあるそう。その美しさから芸術品として扱われたことも、風を起こすことが災いを避けるというイメージにつながりお守りとして持ち歩かれたこともある。
つまり扇子は、思っている以上に用途の多いものなのだ。そこで1月16日(土)に立ち上がったファッションブランド「BANANA to YELLOW」では、“あおがなくても、もっていたい”扇子を提案。ルーツや文化を掘り下げ、ファッションアイテムとして取り入れてもらえるオリジナル商品を開発している。アート性の高いカラフルな柄は、手塗りやシルクスクリーンなど職人の手作業によるもの。同じ柄を配した、扇子専用ポケット付きのオリジナルTシャツとバッグも販売している。
さらに、アート、音楽、ファッションをテーマに、さまざまなジャンルのアーティストとコラボレーション。ANREALAGEの森永邦彦は、太陽と月が共存する「A LIGHT UN LIGHT」、世界地図と日本地図が共存する「A WORLD UN WORLD」をデザイン。GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーは、混乱の季節の中を吹き上がる花びらをイメージした。画家の大竹伸朗は、「かつて人が「風を生む道具」を欲した刹那ふと思い描いた「形」を想像した」とコメント。三者三様ながら、個性が反映されたアーティスティックな扇子が並ぶ。
宮脇賣扇庵 京都本店の隣にオープンした店舗はもちろん、オンラインでもその豊富なラインナップを確認できる。まるでアート作品のような扇子を眺めるだけでも、感覚を刺激されるはず。
つい手に取りたくなる洗練された「BANANA to YELLOW」の扇子。アクセサリーのように、差し色やアクセントとしてファッションのフックにしてみれば、新しい世界が開けるだろう。凝り固まった考えを捨てるきっかけにもぜひ。
住所: | 〒604-8073 京都府京都市中京区大黒町88−1 |
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電話番号: | 075-213-0877 |
営業時間: |
月曜日 11:00〜18:00 火曜日 11:00〜18:00 木曜日 11:00〜18:00 金曜日 11:00〜18:00 土曜日 11:00〜18:00 日曜日 11:00〜18:00 祝日 11:00〜18:00 |
定休日: | 水曜日 |
公式WEB: | https://banana-to-yellow.jp |
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