年末まであと20日となる今週末。ぐっと寒さも増し、いよいよ冬本番といったところだ。こんな季節のお出かけは、気持ちをシャキッとリフレッシュしてくれるので心地いい。最先端デジタルアートや、恒例ビールの祭典など今週末もイベントが目白押し。Harumari TOKYO編集部おすすめの過ごし方を紹介しよう。

6年目を迎える電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK.JP」が今週末まで、開催されている。MUTEKは、2000年にカナダ・モントリオールで始まり、今では東京を含む世界7都市で開催されている電子音楽とデジタルアートの祭典。イベントでは、デジタル・クリエーション、電子音楽、オーディオ・ビジュアルアートなど、先鋭的かつ実験的でクリエイティブな表現が多数発表され、そこから次世代の表現に大きな影響を与えるようなアーティストやツールが登場することも。
週末の注目プログラムは、渋谷ストリーム ホールを舞台に大音量&スタンディングでライブパフォーマンスをフィジカルに楽しめる「Nocturne」。オーディオビジュアルライブからd&b Soundscapeを用いて没入型サウンド体験を生み出すスペシャルライブ、自作VRゲームをプレイしながら音楽を創造するライブまで、さまざまなライブが体験できる。映像と音楽の想像を超えたパフォーマンスに、異次元の感動を得られること必至。革新的なクリエイティブ表現を直で感じられるこの機会をお見逃しなく。
MUTEK.JP 2021
https://tokyo.mutek.org/

銀座 蔦屋書店では、アーティスト活動20周年を迎えた清川あさみの個展が今週末12月11日(土)より開催される。写真に糸やビーズで刺繍を施す手法で知られる清川あさみ。彼女の活動の幅は多岐にわたり、広告や空間のディレクション、写真集のプロデュースや絵本制作など幅広い分野で活躍している。本展では、90年代のファッション誌のストリートスナップをモチーフとして、東京を彷徨う若者のコンプレックスや虚栄心の表れを「モンスター」になぞらえて2014年に発表された作品シリーズ「TOKYO MONSTER」の続編となる「TOKYO MONSTER(2020-)」の新作を発表。
“元モデルの美人芸術家”として注目されることの多い清川だが、最近ではNHK朝ドラ「べっぴんさん」のタイトル映像を手がけるなど、着実に芸術活動での評価が高まっている。それは彼女の、時代や社会への視点に共感できるところが大きいからだろう。今の若者の生き様を見つめ、作品化した今回のシリーズでも、観た人それぞれが思いを重ね、自分の中に潜む「モンスター」に気づかされるかもしれない。会期はクリスマスまでだが、作品やグッズ販売などもあるので早めに足を運びたい。
清川あさみ個展「TOKYO MONSTER, reloaded」
会期:2021年12月11日(土)~12月25日(土)
会場:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM(イベントスペース)
https://store.tsite.jp/ginza/blog/art/23333-1605361110.html

これまでも春から秋にかけて、のべ50回以上開催され親しまれてきた「ベルギービールウィークエンド」。現在開催中の「ベルギービールウィークエンド2021 Christmas」は、このイベント史上初となる”冬”、そして“屋内”での試みだ。11タイプ約60種類のベルギービールのほか、日によって変わるクリスマスビールなども登場。毎日新しいビールとの出会いが楽しめる。また、これまでリクエストが多かったノンアルコールビールも初めてラインナップされている。
中でもぜひチェックしてほしいのは、会場に設置されたお土産ショップ。ベルギービールやクリスマスデザインのベルギーのお菓子などクリスマス商品が販売されている。ホリデーシーズンにぴったりの、誰ともかぶらない家族や友人へのクリスマスプレゼントを見つけに行こう。
ベルギービールウィークエンド2021 Christmas
会期: 2021年12月8日(水)〜12日(日)
会場: 新宿住友ビル三角広場(東京都新宿区)
東京都新宿区西新宿2丁目6−1
https://belgianbeerweekend.jp

「PASS THE BATON MARKET」は、商流が途絶えて行き場を失った企業のデッドストックや規格外品を扱うことで、新たな消費の在り方を再考するリアルなマーケット。6回目となる今回は、「Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)」や「MHL(エムエイチエル)」「UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)」「土屋鞄製造所」「無印良品」「青山フラワーマーケット」といったブランドに加えて、三越伊勢丹や中川政七商店が初出展する。
ぜひ立ち寄りたいのは、前回好評を博した「パスザバトンの食料品店」。賞味期限は近いけどまだ美味しいもの、包材に傷アリ・中身には自信アリのもの……など、全国から集めた食材がずらり並ぶ。通常では世の中に出回らないその“訳”を知ることで、企業と購入する人、双方がこれからの消費の在り方について考え直すことができるだろう。
PASS THE BATON MARKET Vol.6
会期:12月11日(土)〜12(日)
会場:コクヨ東京品川オフィス THE CAMPUS(屋内・屋外スペース)
https://www.pass-the-baton.com/news/14270/

ドイツの映画監督であるヴィム・ヴェンダースの特集上映が、渋谷のBunkamura ル・シネマで、12月16日(木)まで開催されている。監督が得意とするロードムービー、『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』といった代表作など10作品がラインナップ。今回は、最新のレストアを行い、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』以外の9作品はヴェンダース監督自らの監修のもと、色鮮やかによみがえっている。
中でも、国内初上映のSF映画『夢の涯てまでも ディレクターズカット』は必見だ。美しくもはかない映像美、そしてストーリーを盛り上げる素晴らしい音楽は、ぜひスクリーンで。287分と超長編なので、今週末にじっくりと鑑賞時間を確保したい。そこまで時間が取れない……という場合でも、この週末は、数々の映画賞を席巻した『ベルリン・天使の詩』の上映も予定されている。「ベルリンってこんなに美しい街だったのか」と魅せるカメラワークが秀逸な作品だ。どのヴェンダースの映画を観ても、世界が新鮮な驚きで溢れていることを改めて気づかされること間違いなし。
ヴィム・ヴェンダース レトロスペクティブ ROAD MOVIES/夢の涯てまでも

日本初のパーソナルヴィーガンレストラン「PEACE TABLE」が、渋谷にオープンした。近年、健康法として注目を集めているインドの伝統医学・アーユルヴェーダの考えを取り入れている同店。入店後に行うパーソナルチェックの結果をもとに、個人の体質や体調に合わせたメニューを提案。アーユルヴェーダに基づく3つの生命エネルギーの中で、最も不足しているエネルギーを補いながら食事が楽しめるのだ。
もちろん料理もお墨付き。なんといってもその目玉は「野菜」だ。星付きレストランでも使用されている熟成品や、淡路島産の採れたて野菜をふんだんに使い、そのうまみを極限まで引き出している。これまでのヴィーガン料理の「ヘルシーだけど味気ない」、「贅沢感がなくて、ご褒美に思えない」などのイメージを大きく覆す一皿に出会えるはずだ。
寒さが増して、日頃の疲れがなかなか取れないと感じたら、今週末は食事からエネルギーチャージしよう。
PEACE TABLE 渋谷道玄坂店
住所:東京都渋谷区道玄坂1-14-9 ソシアル道玄坂 1F
https://peacetable-vegan.com/