世界的に食料問題が叫ばれている今、環境への負担が少ない「昆虫食」などの代替タンパク質が注目されている。そんな中、表参道に「蚕」が原料の次世代食品「シルクフード」の店がオープン。一体どんなメニューなのだろうか?
牛や豚、鳥に代わる代替タンパク質といえば、大豆などを使った「植物肉」、牛や豚などの細胞から人工的に作り出した「代替肉」、そして「昆虫食」がある。中でも昆虫は、タンパク質が豊富で栄養価が高く、生産に必要なエサや水・土地が少なく済むため、世界中で導入が開始されている優良食材だ。アメリカやフィンランドでは大手食品メーカーや小売店が新食材として採用を始めており、日本でも大手の小売店が商品化を発表しているほか、昆虫食を取り入れる飲食店も出てきている。
そうした中、今回オープンするのは、衣料品でも馴染み深い「蚕」の専門店「シルクフードラボ」。あの「蚕」を食糧にするなんて! と驚く人もいるだろうが、「蚕」は高栄養価のサステナブルフードなのだという。店舗ではハンバーガー・スープ・スナック・ケーキなど、主食からデザートまで、約10種類のメニュー展開を予定している。牛肉や卵を使ったものなら、美味しそうなラインナップだけれど、昆虫食というと想像がつかない。「シルクフード」のハンバーガー、果たしてその見た目は……?
至って普通の、美味しそうなハンバーガーだ。気になるのはその味だが、シルクフードの特徴だという深いコクや甘みを活かし、一口、二口とどんどん食べたくなるような、味の「余韻」を感じることができるという。
隣のミネストローネも、シルクフードのひとつ。従来のミネストローネに比べ、旨味やコクが増しているそう。
他にも、ナッツのような風味が味わえる「シルクシフォンケーキ」や、香ばしさを感じられる「シルクスナック」など、どれも食べてみようかな? と思わせるものばかり。
それでもやっぱり「蚕」であることが気になるという人は、シルクバーガーを担当し、代々木上原のイタリアン・QUINDIでシェフを務める安藤曜磁氏のコメントを読んで欲しい。
『「蚕」ということで最初は心配したのですが、使ってみると「コク」があり、主役にも、引き立て役にもなれる可能性に溢れる食材と感じました。認知さえされれば、新しい食材として世間に拡がっていくのにそう時間はかからない!と思うくらい、魅力のある食材です』と、食材としての「蚕」を絶賛しているのだ。プロがここまで言うのならばと、興味が湧いてこないだろうか。
また、今回の店舗は期間限定だが、「シルクフード」開発者であるスタートアップ企業のエリーは、多くの企業や大学と連携し、良質なタンパク質である「蚕」を世界へ普及させることを目指している。
今はまだ「特別」な印象が強い昆虫食だが、食の未来を考えると、これが普通となるのもはるか先のことではなさそうだ。日本発・渾身の「シルクフード」を試してみてはいかがだろう。
エリア: | 東京 / 表参道・原宿 |
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住所: | 〒107-0062 東京都港区南青山3丁目13 |
営業時間: |
月曜日 11:30〜20:00 火曜日 11:30〜20:00 水曜日 11:30〜20:00 木曜日 11:30〜20:00 金曜日 11:30〜20:00 土曜日 11:30〜20:00 日曜日 11:30〜20:00 祝日 11:30〜20:00 |
公式WEB: | https://www.ellieinc.co.jp/ |
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