本好きにはたまらないイベントが、5日、オンラインにて開催される。今年の1月、多くの本好き・書店好きを沸かせたイベント「二子玉川 本屋博」のWEB版だ。前回同様、青山ブックセンターや双子のライオン堂など人気書店の店主が登場するほか、芥川賞作家のトークライブやアーティストによる音楽ライブもあり、家にいながら書店や作家とつながることのできる、なんとも充実した内容となっている。
2020年1月、「唯一無二の本屋と出会う」をコンセプトに開催された「二子玉川 本屋博」。2日間で3万3000人が訪れ、1万点以上の書籍や雑誌を販売し大盛況となった。
その「本屋博」が、今回オンラインイベントとして実施されることになった発端は、とあるツイート。外出自粛が続き鬱屈とした空気の中、青山ブックセンター本店の店長・山下優さんの「オンラインで本屋博みたいなことができないかな」という一言だった。
この呟きをきっかけに、まずは「#オンライン本屋博」がスタートした。これは全国の書店が今推したい本をSNSで発信するというもので、各書店が本を紹介したツイートは多くの人が拡散し話題に。そしてさらに、家にいながら書店と本好きが楽しめる場として、特別イベント「オンライン本屋博」が開催されることとなった。
イベントは、公式YouTube
(https://www.youtube.com/channel/UCbvLkItkFnA10sk37V8EgbQ/)にて、午後2時から深夜0時まで開催。各コマ30分から1時間程度でトークライブや音楽ライブを予定している。
気になる出演者は、今回も書店や本に深い関わりのある人物ばかり。青山ブックセンターや、双子のライオン堂、BOOKS青いカバなどの人気書店の店長のほか、芥川賞作家の朝吹真理子・村田沙耶香・町屋良平や、コラムニストの犬山紙子などがトークライブに登場。そして音楽ライブには、ジャズピアニストの平戸祐介、芸人で作家の又吉直樹がファンを公言するフォークシンガー・世田谷ピンポンズなどが出演する。
さらに、イベント中はSNS上でも、40の本屋がおすすめの本を紹介。あらゆるツールを駆使して、家でもしっかり楽しめるよう構成されており、書店や本好きへの深い愛を感じずにはいられない。本屋博の実行員長であり、二子玉川 蔦谷家電のコンシェルジュでもある北田博充は、本イベントについてこう語っている。
「非日常において、本は「あったら嬉しいもの」から「なくては困るもの」に変わることがあります。自宅で過ごすことが増え、思うように外出ができない今、本屋さんで本を買いたいと思う読者は多くいると思います。その一方で、営業したくても営業ができない、本を届けたくても届けられない本屋さんも多くいます。
そういった読者と本屋さんを、「本屋博」がつなげられればと考えました。
このような状況下で本なんか読んでる余裕ないよ、と仰る方もたくさんいるかもしれません。その一方で、息苦しい日々の中で本が酸素代わりになる、と感じる方も少なからずいるでしょう。海外に行かなくても、映画館に行かなくても、スタジアムに行かなくても、ページを開くだけで「世界」とアクセスできるのが本の利点です。「こんな時だからこそ」ではなく、「こんな時でも」「どんな時でも」本を読者にお届けするのが本屋の使命です。」
「今は、近い距離でお話しできず、直接本を手渡せないことが何より寂しいです。本屋博の会場で、たくさんの濃密なコミュニケーションが幸せを生んだあの2日間が、遠い夢のようです。きっとまた近い将来、本屋博で幸せな時間を共有できると信じています。今はオンライン上で、少しでも本と本屋さんの魅力を感じていただければ、これほど嬉しいことはありません」
この状況がもどかしいのは、書店も、私たちも同じなのだ。しかしこのような状況下だからこそ、家で書店とつながる機会ができたともいえる。この貴重な時間を、大好きな本を片手に楽しんでほしい。
営業時間: | 祝日 14:00〜0:00 |
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公式WEB: | https://store.tsite.jp/futakotamagawa/bookshop-expo/ |
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