歴史ある寺院や水族館など、観光スポットが豊富な京都。観光地として人気の街だからこそ、感染対策は至る所でしっかりと実施されている。一体どんな対策がとられているのか、現地のライターが、動画や写真とともにリポートする。
京都の歴史ある寺院の一つ、「高台寺」は、豊臣秀吉の菩提を弔うために妻のねねが創建した寺院だ。
この高台寺でも、受付ではマスクの着用やアルコール消毒を促す、感染防止対策を行っている。また、8月31日までは「百鬼夜行展」を開催しているが、展示の襖を少なくして風通しを良くするなど、三密を避ける工夫がされていた。
高台寺の執事である水谷宣行さんにも話を聞いた。
「高台寺では、密にならないような空間作りや、感染対策をしっかりしています。もちろん、体調が芳しくなければそこは注意をしていただきまして、不安がらずに京都に、高台寺にお越し下さい」
秋になれば美しい紅葉も楽しめる高台寺は、コロナ禍で疲れた心をも癒してくれるに違いない。
本物さながらの舞妓さんに変身させてくれるスタジオ。観光客にも人気のスポットだ。玄関を入ると、舞妓に変身した消毒液が迎えてくれる。
着付けやメイクをする中で距離が近くなるため、不安に思う人もいるかもしれないが、スタッフはフェイススガードとマスクで感染対策をしている。どうか安心してサービスを楽しんでほしい。
京都市の梅小路公園内にある京都水族館は、西日本最多数のクラゲの展示エリアやイルカのパフォーマンスなどが人気の観光スポットだ。
6月15日から営業を再開し、多くの人が楽しむ水族館ならではのユニークな感染防止対策を実施している。
まず、衛生管理と三密回避のために実施されているのは「いきものディスタンス」。人との距離が保てるソーシャルディスタンスのための取り組みである。
チケット販売窓口やショップの中に設置された足元のシートには、オオサンショウウオやペンギンの足形をもとにしたクイズが書かれており、退屈しないで待つことができる。
ほかにも、ソーシャルディスタンスの距離である2mがどんな大きさなのかがわかる展示や、海の生き物をデザインしたスタッフのフェイスガードなど、子どもたちも親しみやすいような仕掛けが満載だ。そのおかげで、感染防止対策にも自然に取り組むことができる。
訪日客は減ったといえど、今も多くの人が訪れる京都の観光スポット。だからこそ各施設では、細心の注意をはらい営業をしている。それぞれの施設がどんな対策をとっているのか、その裏にはどんな思いが込められているのか。それを知ることで、京都に訪れた際も安心して楽しむことができるのではないだろうか。