9月1日(火)まで、東京・赤坂「イセタンサローネアートウォール」にて、大宮エリーのアート展「マイ フェイバリット リゾート」が開催中。作家や脚本家、演出家など、クリエイターとして多角的に活躍する大宮エリーが、旅に出られない私たちのために、とっておきの「夏」をプレゼントしてくれている。
2012年からアート活動をはじめ2016年には十和田市現代美術館で個展、昨年は、パリ、香港、ミラノと個展を開催した大宮エリー。今回は六本木ミッドタウンにリゾートを作る。個展「マイ フェイバリット リゾート」はスリランカ、 オーストラリア、奄美大島、ハワイ島、モロッコなどが舞台だ。
冴えた色彩が散りばめられた絵画からは、“パワフル”や“エネルギッシュ”など、力強い言葉が浮かんでくる。リゾートといえば、南国の生命力豊かな植物、トロピカルな果物などをイメージすることが多いが、色の展開の力強さや幅広さからも、生命力あふれるリゾートのムードが味わえる。
筆を走らせるように動かしたスピード感や、のびのびとした自由な筆の運びも伝わる。描くテンポやリズムまでが陽気だ。リゾートといえばリラックスをするために訪れる人も多いが、見ているうちに心が開放されていくのを実感できるだろう。
植物や食べ物だけでなく、生物も描かれている。彩り鮮やかな南国の鳥は、その色彩のみならず、表情も愛らしく思わず話しかけてしまいそうだ。ジャングルの野性味あふれるサウンドまで聴こえてくるような気持ちにさせられる。
リゾートらしさの骨頂といえばやはり南国の花たちだろう。ハイビスカスやシースケープなど、南国らしい絵を前にすると、自身の記憶の中にも似たような景色があるのに気づく。自分の中の「マイ フェイバリット リゾート」に誘われるのだ。旅に出ていないのに、自分の記憶の中でのリゾートに再会したような感覚におそわれる。
「その土地のエネルギーを転写し、拡大する」ことを得意とする大宮エリーの絵からは、なかなか旅に出られない今だからこそたくさんのエネルギーを得られる。同時に、過去の旅が楽しかったという記憶は、自分が思うよりずっと脳内に刻まれているものなんだなと改めて気付くだろう。
2020年、ギャラリーの休館なども相次ぎ、アートと触れる機会も大きく減ったが、実際にギャラリーに足を運んでみると「マイ フェイバリット リゾート」は、南国気分に浸れるだけでなく、アートの生命力に気づかせてくれる展示にもなっていることに気付かされる。
カラフルな絵画から生命力を感じ、活力をもらうのは素晴らしい体験だ。大宮エリー自身も“シャンパンを開けたくなる” ような展覧会だと表現している。展示にはぜひビーチサンダルを履いて、リゾート気分を盛り上げて訪れてほしい。
エリア: | 東京 / 六本木 |
---|---|
住所: | 〒107-0052 東京都港区赤坂9丁目7 ザ・リッツ・カールトン東京(バス)(成田空港線・下り) |
電話番号: | 03-6434-7975 |
営業時間: |
月曜日 11:00〜20:00 火曜日 11:00〜20:00 水曜日 11:00〜20:00 木曜日 11:00〜20:00 金曜日 11:00〜20:00 土曜日 11:00〜20:00 日曜日 11:00〜20:00 祝日 11:00〜20:00 |
SHARE: