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HOME TOPICS CULTURE リアルとはひと味ちがう感動を。演劇をより豊かに、面白くするオンライン劇場「ZA」
リアルとはひと味ちがう感動を。演劇をより豊かに、面白くするオンライン劇場「ZA」

リアルとはひと味ちがう感動を。演劇をより豊かに、面白くするオンライン劇場「ZA」

DATE:
2020.12.03

感染症対策により、早い時期から苦渋の決断を迫られ続けた演劇界。彼らの新たな挑戦から目が離せない。春頃からさまざまなチームが「オンライン演劇」に力を入れてきたが、ここに来てオンライン劇場「ZA(ザ)」がグランドオープンした。“リアル演劇”の簡易版と侮れない、新たなジャンルとして急速に発展しているオンライン演劇。演劇を愛する人、勇気をもらった人、関わる人全ての演劇ライフが豊かになるような新しい挑戦は新しいエンタメの形だ。また劇場に賑わいが戻る希望を持ちながらも、ぜひこの「ニューノーマル」なエンタメを楽しみたい。

リアルなエンターテイメント鑑賞を好む人にとって、今年は多くの我慢を強いられてきたかもしれない。一方で、多くの人がオンライン上で演劇を上演する、観劇するという新たな経験をした1年でもあった。オンライン演劇の良い部分は、友達や家族、世界中の人々と同じ時間を、家や外出先でも場所を問わず同じ空間として共有できること。この度、演者の熱量、心動かされる高揚感はそのままに、オンラインで上演する演劇がもつ可能性をもっと追求したいとの思いから、オンライン演劇のプラットフォームとなる「ZA」が誕生した。

スマートフォンやパソコン、タブレットを世界でたったひとつのステージに変える新しい劇場「ZA」。名称の由来となった“座”は、古くから舞台を意味する言葉だそう。同劇場は、数百年の歴史を持つ演劇をさらに身近にするとともに、新たな時代の演劇の可能性に挑戦することを目的としている。

演劇の臨場感や興奮はそのままに

「ZA」は、定額でいつでも見ることができる見放題型ではなく、いまその時しか見られない“全公演生観劇型”。
また、その公演に集まった観客同士が体験を共有しながら観劇できる“観客同士の交流機能”がある。従来の動画サブスクリプションサービスやオンライン配信サービスとは異なり、実際に劇場に行った際の臨場感や興奮を、友だちや家族、世界中の人々と一緒に、場所を問わず体験・共有することができるのが特徴だ。

観客が物語を選ぶ演劇や、国境と言語を越える演劇、役者と会話できる演劇、町中を移動する演劇、生活に入り込んでくる演劇、劇場と劇場をつなぐ演劇など、“スクリーンの舞台装置化”を実施。演者から観客に向けたリアクションがあるなど、演劇の可能性をさらに拡大し、これまでの劇場では感じることができない体験を実現する。こけら落とし公演は、劇団ノーミーツの第三回公演「それでも笑えれば」。上演日程は12月26日(土)・27日(日)・29日(火)・30日(水)を予定している。

生の舞台演劇を観劇した時にしか出せなかった緊張感や場所性を、オンラインでも伝えていけるような新たな演劇表現を模索するオンライン劇場「ZA(ザ)」。リアルな演劇と対抗するのではなく、共存し、より演劇界を盛り上げていく手立てとしてそれぞれの良さを楽しみたい。新たな挑戦から生まれる奇跡や感動、そして新たな才能はきっとここで出会えるはずだ。