リモートワークが定着し外出する機会が減った人は多いだろう。買い物はオンラインが主流となりデジタル化が加速しつつある。とはいえ、そのようにAIに提案される買い物を繰り返していては、自分の興味の範疇でしか物が探せず、感性を刺激する商品との出会いを体験できない。そこでオススメなのが、「有楽町と新宿で店舗を展開する、シリコンバレー初の体験型ストア「b8ta Tokyo」だ。」最新技術を用いたデジタルガジェットをはじめ、コスメやファッション、食品など未来のスタンダードとなり得るアイテムを実際に体験することができる。
有楽町駅から徒歩1分という好立地に位置する「b8ta Tokyo – Yurakucho」。本国シリコンバレーの店舗とは一転、有楽町店には海外の新進気鋭なブランドはもちろん、生活が豊かになるような便利なもの、国内の職人技術が光る製品まで、100点以上のアイテムを取り揃えている。多いときには月に40以上もの商品が入れ替わることもあるそうで、訪れる度に何か新しい発見をもたらしてくれる。
「発売直後の海外製品やクラウドファンディングで予約受け付け中の商品は、実際に見る機会がないので、購入するか迷う人も多いはず。ここではそんな商品を実際に使ってみることができます。売ることを目的としないお店なので、気軽に商品を手に取って体験していただきたいと思います」と話すのは、同店のマーチャンダイズマネージャーを務める、大嶋めぐみさん。大嶋さんがこういうように、ガジェットを買うときは一度使ってみて、音や大きさ、使い心地などが自宅の環境に合うかどうか確認することが大事である。「b8ta Tokyo」はあくまで商品を体験する場所であり、その場ですぐ購入しなければならないというプレッシャーがないのも足を運びやすいポイントである。
「b8ta Tokyo – Yurakucho」で展開される商品のなかから、自宅で快適に過ごすためのオススメアイテムを大嶋さんに訊いた。
まず、ご時世柄か急速に売り上げを伸ばしているというのがロボットガジェットのジャンルだという。確かに近年、Amazonの「Alexa」やAppleの「Siri」、「Googleアシスタント」など、AIが家族の一因になりつつあり、ロボットをペット同様に家に向かい入れる日はそう遠くはない。
「b8ta Tokyo – Yurakucho」で注目を集めるロボットは2つ。ひとつ目は、会話の流れに応じて、AIがその都度会話を作り出す自律型会話ロボット「Romi(ロミィ)」だ。「今日の天気は?」、「音楽を流して」という基礎的な要望はもちろん、「しりとりをしよう」や「おもしろい話をして」といった高度な日常会話までをカバーしてくれる。足がないため動きはないが、目元の表情がコロコロ変わり愛くるしい。
「一人暮らしをしている方にとって癒されるみたいですね。もちろん小さなお子様は人形のような感覚で接しており人気が高いです」と大嶋さんはいう。
雪だるま型のフィギアのような佇まいで注目を集めているのが、次世代版コミュニケーションロボット「BOCCO emo(ボッコ エモ)」だ。天気や予定を知らせてくれる他、「ただいま」、「疲れたな」といった何気ない雑談にも共感をしてくれる。ストレスが溜まりやすい今だからこそ癒しを求めて、ロボットを取り入れみてもいいかもしれない。
自宅にいる時間が長いのならば、美容に投資をしてみるのもひとつの手。意外にも美容に感度の高い若い人たちが足止めをするのが、高級美容家電だという。こちらの低出力レーザー育毛増毛キャップ帽子「Capillus(カピラス)」は、キャップを被るだけで気になる薄毛の悩みを解消してくれる。キャップの内側に搭載されたレーザーが頭皮を刺激して、髪を太く育てるという。1日6分被るだけなので、テレビやVODを見ながら手軽に頭皮ケアをしてみてはいかがだろう。
さらに、美容家やYouTuberの間で話題の美容家電「ELECTRIC BARI BRUSH(デンキバリブラシ)」も「b8ta Tokyo – Yurakucho」で体験することができる。こちらは頭皮をはじめ、顔や首、デコルテなど、全身のケアが可能なモバイルブラシデバイスで、32本のピンヘッドから発する低周波が、血流と代謝を良くしてくれる。実際に試してみると、少しだけピリッとした感覚が走る。これも頭皮を刺激している証拠なのだろう。数分ブラシを頭皮に当てただけで、確かに顔がやや引き上がったように思えた。
「20分ほどの施術を頭皮に施せば、2〜3日くらいリフトアップの効果が持続します。女性はもちろん、男性のお客様からも多くの人気を集めている商品です」
ガジェットのイメージが強い「b8ta Tokyo」だが今、試着のために来店客が増えているというのが、真冬の必需品である防寒性を備えたアウターだという。そのひとつが、マイナス196℃の環境でも寒さを凌げるジャケット「フェアリーノヴァ」だ。宇宙服に使われるエアロゲルという素材を採用することで、厚さ1mm・重さ500gというコンパクトな仕様を実現させた。さらに防水・防風の機能までも備える。比較的暖冬な日本の冬はアウトドアブランドのダウンではオーバースペックすぎるという。しかし、薄さと軽さ、デザイン性を備えたこちらならワンマイルはもちろん、街着としても活躍してくれるはずだ。
「いくら性能が良くても、気になるのはそのサイズ感。ぜひお店で試着していただき、その暖かさや軽さを体感してみて欲しいです」
この他にも、スタートアップのβテスト中のアイテムやアイディアアイテムまで、暮らしを大きく変えてくれるきっかけになるようなアイテムが多く展開されている。iPhoneが約10年で我々のスタンダードとなったように、ここに並んでいるアイテムの中に未来のスタンダードとなるガジェットがあるかもしれない。「b8ta Tokyo」はそんな物と出会った時の高揚感を再認識させてくれる。
写真:浦 将志