吟醸、大吟醸、寒造り、山廃、本醸造……これらは日本酒の味わいを示す用語だ。さらに無数の蔵本が多くの日本酒を出し、その中から好みを探すのは、楽しくもあり、難しくもある。ましてやそのうえで、食事とのマリアージュともなれば、難易度はさらに上がる。
けれどもテクノロジーの波は日本酒の世界にも押し寄せていて、10種の日本酒をブラインドテイスティングするだけで、AIがたちどころに好みの方向性を示してくれる。前回、代官山のAI酒屋バー「YUMMY SAKE COLLECTIVE」で試したところ、「確かに!」と膝を打つような結果になった。
筆者の好みである「プリプリ」は12種類の“ヤミータイプ”のひとつで、あっさりとした印象ながら、重層的な余韻が心地いい、芳醇さのあるバランスの取れた味わいだ。当たり前だが、悪くない。

では、自分好みの日本酒に出会えたところで、食事との相性はどうなのだろうか。そこで訪れたのが、代官山の「和食とうどん 猫も杓子も」。YUMMY SAKEの提携店舗で、それぞれのタイプに分類された日本酒を揃えているほか、マリアージュの提案もしてくれる。

オープンして2カ月の和食の新店で、店主の後藤勇太さんは渋谷の人気そば店「雷庵」で料理長を経験した確かな腕の持ち主だ。

日本酒のみならず、ワインも豊富に取りそろえるとか。ちなみにランチほぼ週替わりで丼とうどんのセットを提供しており、うどんは絶品だった。

さてさて、「プリプリ」のキーワードで後藤さんがオススメしてくれたのが、「大七純米生もと」。しっかりとしたボディとバランスの良さが特長だ。品のいい香りとは裏腹に、濃厚な味わいがする。これぞ「プリプリ」、好みの味わい。これを「猫も杓子も」では、ワイングラスで提供する。

まず最初に、オススメのおつまみを盛り合わせでいただこう。手前から、手作りのチーズかまぼこ。ブルーチーズとレッドチェダーが入っている、酒飲みにはたまらないもの。なるほど「大七純米生もと」はいい仕事をする。このようなフルボディの日本酒でなくては押し負けてしまうに違いない。
真ん中の大豆のマッシュサラダは優しい味わい。大豆を味噌で味付けし、赤キャベツの酢漬けが乗る。口の中でふわりとほどける柔らかさと、そのあとに広がる「大七純米生もと」の華やかさで、絶妙なコントラストを楽しませてくれる。
奥にある生の白魚は酢醤油でシンプルに。白魚のほのかな香りを、「大七純米生もと」はけっして邪魔をせず、引き立ててくれる。

続いては生本マグロの冷たい燻製。赤ジソの新芽といぶりがっこ、酢味噌と和えていただく。ほどよいまぐろの薫香と酢味噌の酸味、いぶりがっこの香ばしさ、赤シソの爽やかさのいずれもが、まぐろの脂身をほどよく中和してくれている。ここでも「大七純米生もと」は大活躍で、スモーキーな食事の香りの邪魔をせず、とはいえボディの強さでまぐろの脂身に負けない主張をしてくれる。

最後のうどんは、コシの強い細麺の手打ちうどん。全粒粉を練り込んで小麦の香りが際立つシメの逸品。わさびと濃いめのつゆでいただく、そばにも近いもの。うどんの香りの邪魔をしない日本酒が、食事を最後までアシストしてくれた。

「ぜひいろんなマリアージュを楽しんでいただきたいですね」と後藤さん。日本酒との出会いが、日本食の楽しみも広げてくれる。さらにワインに興味を移すのも面白い。AIが、いかにしてお酒の可能性を広げてくれるのかがわかるお店に出会えた。
| エリア: | 東京 / 代官山 |
|---|---|
| 住所: | 〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2丁目14−10 |
| 電話番号: | 03-6427-8308 |
| 営業時間: |
火曜日 12:00〜14:3018:00〜0:00 水曜日 12:00〜14:3018:00〜0:00 木曜日 12:00〜14:3018:00〜0:00 金曜日 12:00〜14:3018:00〜0:00 土曜日 12:00〜16:0018:00〜0:00 日曜日 12:00〜16:0018:00〜0:00 祝日 12:00〜16:0018:00〜0:00 |
| 定休日: | 不定休 |
| 公式WEB: | https://localplace.jp/t100406821/ |
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