「時は金なり」を地で行くサービスがある。タイムチケットは、個人の時間を30分単位で売買するというコンセプト。相談から各種サービスまで、14万人もの人が使っているらしい。けど、危なくないの?実際どうなの?詳しく聞いてみた。
フリマアプリやネットオークションはとっくに当たり前になっていて、商品やサービスを買う相手は、必ずしも企業や店舗というわけではない。しかもそれは買い物に限ったことではなさそうだ。
タイムチケットというサービスが話題なのだ。「わたしの30分、売りはじめます。あなたの30分、買ってみます。」というテーマで、個人で様々なサービスを時間単位で売り買いできるというもの。…と聞いて、ちょっと危ないんじゃ?と感じる人もいるかもしれない。
「2012年に『コーヒーミーティング』という知らない人との会話や出会いができる、タイムチケットの前身となるサービスを立ち上げたとき、『1対1であぶなくない?』という印象がありましたが、今ではほとんどそう思う人はいなくなりましたね。ハードルは確実に下がった印象です」
こう教えてくれたのが、タイムチケットを立ち上げたグローバルウェイの山本大策さん。たしかにウェブサービスを介して恋人を見つけることも一般的になっているけれど、タイムチケットはそこにお金が絡んでくる。
「本人確認資料を出していただいた方のみサービスを提供いただけます。トラブルは、ドタキャンが年間に数件程度なんです。事前にお金を払うということで、契約されている感覚になるんですね。無料マッチングは逆に保証がないじゃないですか」
現在登録会員は14万人を超え、ラインナップするチケットの数は3万2000を超えるほどの盛況ぶりだとか。具体的な利用方法はこうだ。まずFacebook連携などでアカウントを登録。エリアやカテゴリーから、気になるチケットを探す。気になるホストが見つかったら申し込み、ホストが承諾すればクレジットカードなどで事前決済。そして当日に臨む、という段取り。
そして気になるチケットの中身は実にバリエーション豊かだ。人気のところだと、恋愛に特価した写真撮影や、お悩み相談、ビジネスの相談、マニアックなところだとサウナアドバイザーによるサウナ講座など、企業が提供するものではまずなさそうな“スキマ”サービスがよりどりみどり。ちなみに30分の最低金額は2500円に設定されている。
たとえば人気のプロカメラマンによる都内出張撮影は、1時間9000円。テーマや希望にあわせて好みの写真を撮り下ろしてくれるとか。雑誌で活躍するプロの1時間を1万円以下で買えるとなれば、考えようによってはかなりオトクだ。人気のチケット販売者には、地方からの購入者も跡を絶たないらしい。
「今は、企業より個人のアイデアのほうが面白いという印象がありませんか? ですが個人がそれをサービス化するとなると、いろんなハードルがあって難しい。そこでタイムチケットを利用していただければ、思いのほか有意義な時間が過ごせると思いますよ」
たしかに、自分で思いつく時間の使い方などたかが知れている。食べるか、寝るか、趣味に使うか……その程度であれば、14万人の提案する、3万以上もの時間の使い方を探してみるのも一興かもしれない。
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公式WEB: | https://www.timeticket.jp |
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