logo
2019.12.3

伝説の写真家“ソール・ライター展”、再び。Bunkamura ザ・ミュージアムで2020年1月より開催。

ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター

1950年代のニューヨークが鮮やかに蘇る。伝説の写真家、ソール・ライターの作品展示会が、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催される。

2017年に同じくBunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展が開催され、大きな話題を呼んだソール・ライター(1923–2013)。2回目となる今回の展覧会「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」では、2017年の開催以降に発掘された膨大な未整理資料の中から、モノクロ・カラー写真、カラースライドなど、数多くの作品を厳選。最新のデジタル技術によってアーカイブ化された、ソール・ライターという不世出の写真家の、創作活動の秘密に迫るまたとない機会だ。

ソール・ライター 《無題》 撮影年不詳、発色現像方式印画 ⒸSaul Leiter Foundation

1950年代から、ニューヨークでファッション・フォトグラファーとして活躍していたソール・ライターは、1980年代に表舞台から一度退く。その後、2006年にドイツのシュタイデル社から出版されたカラー作品集「Early Color」が世界的な反響を呼ぶ。1948年から1960年にかけてニューヨークを中心に撮影されたストリートスナップで構成されたその1冊は、写真業界にとどまらず各界から大きな反響を呼び、ソール・ライターの名が再び脚光を浴びることに。御年80歳を超えて、いわば衝撃の世界デビューを果たした伝説の写真家なのである。

今回の展覧会の第1部「ソール・ライターの世界」では、この「Early Color」によって“カラー写真のパイオニア”と称されるようになった、世界初公開のカラー作品を筆頭に、2017年開催時には紹介できなかったモノクロ・カラーの代表作や未発表品など、およそ200点が展示される。キャリア初期にファッション写真を手がけていた彼の色彩センスによって、当時のニューヨークの街や人々が醸し出していた空気感を捉えた作品群は必見。これが70年も前の世界とは思えないほどの鮮やかさと美しさに感動するはずだ。

ソール・ライター 《『Harper’s BAZAAR』》 1959年2月号、発色現像方式印画 ⒸSaul Leiter Foundation
ソール・ライター 《バス》 2004年頃、発色現像方式印画 ⒸSaul Leiter Foundation

また、第2部「ソール・ライターの仕事場をたずねて」では、カラー作品だけでも8万点と言われるソール・ライター全作品のアーカイブ構築を目指す「ソール・ライター財団」によるプロジェクトの一部を紹介。2013年の死後、ソール・ライターが40年以上にわたって暮らしていた住居兼アトリエでもあったニューヨーク・イーストヴィレッジのアパートに残された、膨大な未整理作品や資料の発掘作業は、今もなお現在進行形で続けられており、今回はその様子の一部を公開することで、作品の世界観をより深く知ってもらうという取り組みとなっている。

ソール・ライター 《セルフ・ポートレート》 1950年代、ゼラチン・シルバー・プリント ⒸSaul Leiter Foundation
ソール・ライター 《無題》 撮影年不詳、ゼラチン・シルバー・プリント ⒸSaul Leiter Foundation

2017年開催時には見ることのできなかった未発表作品も多数展示される「ソール・ライター展」が再び。前回も足を運んだ人はもちろん、彼の作品に初めて触れるという人も、美しい写真の数々をじっくり堪能してほしい。