2017年にテレビドラマ化され、人気を博したバカリズムの「架空OL日記」の新作が2月28日から劇場版として全国ロードショー。 バカリズム独特の世界観に包まれた何気ない日常の中にある小さな笑いと共感を映画館で楽しむことが出来る。
人気お笑い芸人バカリズムが原作・脚本・主演を務める「架空OL日記」。
夏帆、臼田あさ美、佐藤玲、山田真歩、三浦透子などのテレビドラマ版のレギュラーキャスト陣が総出演し、ドラマのファンも楽しめる作品だ。さらには、シム・ウンギョン、坂井真紀、志田未来、石橋菜津美が映画版キャストとして初参加。OLのバカリズムと当たり前に過ごしているキャスト陣の演技にも注目である。
そして本作の主題歌は、ドラマ版に引き続き吉澤嘉代子の「月曜日戦争」。映画版に新たにとりなおされた曲も楽しみだ。
原作は、バカリズムが3年ほどOLに扮してOLの日常を空想しながらつづっていたブログの書籍化作品「架空OL日記」(著:バカリズム 発行:小学館文庫全2巻(2013年))。バカリズムの試み自体も斬新だが、空想であるはずの日記のリアルさが話題を呼び、テレビドラマが製作された。
ドラマ版「架空OL日記」は高い評価を受け、テレビ業界の権威である第55回ギャラクシー賞のテレビ部門特別賞を受賞、脚本を手掛けたバカリズムは第36回向田邦子賞も受賞している。
銀行に勤めるOL達の日常の中に、バカリズムもOLとして存在している…。「都道府県の持ちかた」など、独特な世界観の笑いで人気のバカリズムのイマジネーションは、映画「マルコヴィッチの穴」の脚本家チャーリー・カウフマンと同様の才能を感じさせる。
ただ、バカリズムの奇妙な設定が巻き起こすドラマには、OLのリアルな日常を描き出しているため、特別なことは何も起こらない。しかし、OL達の多彩なグチが笑えると同時に、世の女性たちが奮闘する姿を応援したくなる内容にも仕上がっている。そこにバカリズムが加わった時に起こる化学反応が本作の見どころと言える。
本作は、なにげなく意味がないと思われていた生活の愛しさ、当たり前の日常を見直すきっかけを提供してくれるかもしれない。
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