世界的に活躍する覆面アーティスト・バンクシー。その謎に包まれた姿が収録された作品集『Banksy Captured』が、日本で発売されることとなった。バンクシーのマネージャーを約11年間に渡って務め、作品を撮影してきたスティーブ・ラザリデスがまとめた、非常に貴重な一冊だ。
元々、雑誌『Sleaze Nation』のカメラマン兼フォトエディターだったスティーブ・ラザリデスは、1997年から約11年間に渡り、バンクシーの右腕として1万点を超える作品を撮り続けてきた人物だ。また、バンクシーの代理店として知られている英国のアートギャラリーのオーナーでもある。さらに、ストリートアートの普及に貢献した第一人者であり、アンダーグラウンドアートの最新トレンドの権威としても知られている。

そんなスティーブ・ラザリデスが2019年12月に発刊したのが、自著『Banksy Captured 1st edition』だ。世界初となるバンクシー本人を捉えた写真や、未発表の作品を収録した内容が話題となり、初版5,000部は即完売となった。今回日本で発売されるのは、第二版、2万部刊行されたうちの一部となる。


スティーブは作品集の出版にあたり、こう語っている。
「写真に収める許可、つまりバックステージパスを私が唯一持っていたのです。つい最近すべての写真を見返して、その文化的価値が見えるようになりました。数々のポートレート、ストリートで作品を描くバンクシーのルポルタージュ、スタジオで撮った作品や彼の初期の作品記録など、これらに与えられるべき露出が無かったのです」

この作品集はバンクシー本人が応援している“BANKSY BLESSING”となっており、希少価値が高いものとして扱われている。初版は、世界の様々なオークションサイトでも転売が目撃され、799.99ドルの値が付けられるものもあったという。
そんな貴重な本ならば、バンクシーのファンならぜひ手にしたいところ。一般発売は5月15日からだが、絶対に手に入れたい人は先行予約で購入しよう。


本を手に入れるまで待ちきれない!という人には、オンラインで作品がみられるGoogle Arts&Cultureをおすすめしたい。外出も渡航も難しいご時世だが、家で世界各地のバンクシー作品を一挙に見ることができる。
ちなみに、この外出自粛でバンクシーも在宅勤務中。公式のインスタグラムではストリートならぬ“おうちアート”が公開されているので、こちらも合わせてチェックしてみて欲しい。
去年は東京でも「ネズミの絵」が目撃され、作品の真偽が大きなニュースになるなど、常に世界中で注目されているバンクシー。その魅力が詰まった貴重な1冊を、手に取ってみてはいかがだろう。
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