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6月はプライド月間。44万人が視聴した『#おうちでプライド』を振り返る

6月はプライド月間。44万人が視聴した『#おうちでプライド』を振り返る

今月はLGBTQ+の権利を啓発する活動が世界的に行われる「プライド月間」。普段はあまり考えることがないかもしれない、「性の多様性」に触れる機会だ。実は日本でも毎年、東京レインボープライドがパレードを実施している。今年はコロナウイルスの影響でオンラインでの開催に変更されたが、約44万人が視聴する大イベントとなった。どんな反響があったのか、主催者の杉山代表、山田代表に話を聞いた。

プライド月間とは?

毎年6月は、世界的な「プライド月間(PRIDE MONTH)」とされている。期間中は多様なセクシュアリティを称え、世界各地でLGBTQ+(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィア)の権利について啓発を促すイベントやパレードが行われるのだ。

プライド月間の原点とされるのは、1969年6月28日に起きた「ストーンウォール・インの反乱」だ。これは、ニューヨーク・マンハッタンに存在したゲイバー「ストーンウォール・イン」で、警察の理不尽な取り締まりに対して、同性愛者が初めて抗議し、暴動となった事件である。この事件が、当時のゲイ解放運動が盛り上がるきっかけとなり、翌年、ニューヨークで初のプライド・パレードが行われた。
この動きは世界に広がり、今では6月になると、アメリカ、ヨーロッパ・アジアなどで様々なイベントが開催されている。この時期には企業もLGBTQ+の象徴であるレインボーカラーを使った商品やサービスを展開しているので、それをきっかけにプライドを知った人も多いかもしれない。

今年はAppleやリーボックがプライド月間を記念した商品を発売しているほか、VOGUEは公式ウェブサイトのロゴをレインボーカラーに変更、SpotifyはLGBTQ+のクリエイターによるポッドキャスト番組を展開するなど、各社がそれぞれの形でコミュニティへの支援を表明している。

(レインボーカラーの赤は生命、オレンジは癒し、黄色は太陽の光、緑は自然、青は調和、紫は精神を表している。)

だが肝心のパレードについては、開催予定だった世界各地のイベントが軒並み中止となってしまった。そうした中で、世界規模の祭典「グローバル・プライド」は、オンライン・プライド・イベント「グローバル・プライド(GLOBAL PRIDE)」の開催を決定。主催する「InterPride」と「European Pride Organisers Association(EPOA)」によれば、アーティストによるライブや、スピーチなどが盛り込まれる予定だという。

東京レインボープライドもオンラインパレードを開催

この「グローバル・プライド」に、日本の「東京レインボープライド(TRP)」も参加を表明している。東京レインボープライドは毎年4月、渋谷の代々木公園周辺で多様性を祝うパレードを行っており、年々その活動を拡大している。2018年には浜崎あゆみがゲストに訪れるなどして大きく話題となった。
ところが今年は、新型コロナウイルスの影響により、外でのパレードを断念することとなったため、急遽オンラインでの開催に変更。団体初のオンライン開催を決定した経緯について、共同代表の杉山文野さんと山田なつみさんに話を聞いた。

杉山&山田:

中止発表後からオンライン開催を発表する3週間、何か違った形で繋がれる場を提供できないかと模索していくものの、日に日に世の中の状況は悪くなり、できることも限られてきたり、先が見えないこの不安な状況で「イベントをやるべきなのか」と答えを出せないでいました。
そんな中で、これまでTRPのイベントに関わってきてくれた企業の方々や日々応援してくれる方たちから「何かやってほしい」「こういうことやりませんか?」という声をいただき、それが励みになりオンライン開催にいたりました。集まることはできなくても想いを共有すること、自分が自分らしくいる大切さをこの状況だからこそ、みんなで繋がることが大事だと考えたのです。

オンラインパレードには、水原希子、RYUCHELL、為末⼤、中村 中、秋元才加、ミッツ・マングローブ、MEGUMIなど、各界の著名人がゲスト参加。2日間でなんと44万人が視聴する大イベントとなった。

(「TRP2020オンライン『#おうちでプライド』」の様子 画面左上:杉山文野さん、右上:山田なつみさん)

オンラインパレードの反響はいかがでしたか?

杉山:

とにかく団体として初めての試みだったため、オンラインの開催にゲストをお招きすることや、配信を行うにあたっての技術面などを含め、全てが手探りでした。

山田:

結果、「代々木公園のイベントは行ったことがないけれど、今回オンラインだからこそ参加できた!」「自宅で楽しめた!」など、嬉しいお声をいただけました。

イベントを終えて、お二人の感想をお聞かせください。

杉山:

普段パレードの当日はバタバタしすぎてゆっくりお話しを聞くことができないのですが、今回は短い時間ながらも様々なご出演者の方とそれぞれのお立場から見るTRPやLGBTQのお話しをしっかり聞くことができとても参考になりました。無事に終えられてホッとすると同時に、来年に向けてすぐにでも準備を始めたいと思っています。

山田:

私たちの団体のミッションの一つに、”すべての人が自信をもって前向きに生きていける社会を作りたい”という目標がありますが、今回のゲストの水原希子さんが「TRPはLGBTQのコミュニティだけではなく色々な方が勇気をもらえる運動だと思う」とおっしゃっていて、私たちの想いが伝わっていると感じ、とても嬉しかったです。

オンラインでの開催を成功させたことで、活動の幅は広がりましたか?

杉山:

「東京までは行けないけど、オンラインだから参加できました!」「カミングアウトしていないので、会場まで行くのは不安だったけど、今回初めて参加できて嬉しかったです!」「病院のベッドから楽しませてもらいました」などなど、オンライン開催にしたことで、これまでご参加いただけなかった方から沢山のポジティブなメッセージをいただけたのは大きな収穫だと感じています。

山田:

今回改めて、日本中、世界中どこにいても繋がれるんだなと実感しました。日本には東京以外にもたくさんのプライドパレードの団体があるので、彼らと連携して日本での活動の取り組みを世界に発信していきたいと感じました。

次回のイベント開催に向けて、メッセージをお願いします。

杉山:

これからもみんなで楽しみながらLGBTQへの理解に繋げられるようなイベントを、みなさんと共に作っていきたいと思っています!

山田:

来年は代々木公園でみなさんに会えることを楽しみにしています。他にもオンライン開催を含め、色々な発信の方法にチャレンジしていきたいと思います。

プライド月間で問いかけているのは、「性の多様性」だけではない。その先にある「どんな自分でも誇りに思う」ことや「自分らしく生きる」ことも訴えている。
私たちは今、新型コロナウイルスの流行や、アメリカを中心に世界中に広まっているBlack Lives Matterの運動など、これまでの価値観や意識が変わる出来事に直面している。その中でプライド月間もまた、自分自身と深く向き合える機会と言えるだろう。
様々なことが同時多発的に起きている今だからこそ、「自分には関係ない」とは思わず、あらゆるものに意識を向けてみてはいかがだろうか。

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