美をもっと身近に。エステもトレーニングもサブスクできる「Salt.」

エステサロンやマッサージといえば、自分のご褒美として受ける特別なもの、というイメージが強かった。しかしそれをもっと身近に、お得に通える「サブスク」で提案しているのが「Salt.」だ。エステだけでなく、パーソナルトレーニング、フードなど、美容にまつわるあらゆるサービスをサブスクできるSalt.はどうして生まれたのか、代表の木下さんに話を聞いた。

まず、美容のサブスクリプションサービス「Salt.」とはどんなものなのか、ご紹介しよう。

Salt.はアプリで利用するサービスで、無料でダウンロードができる。名前、メールアドレス、パスワードを入力して会員登録をするだけで、どんなメニューがあるのかをチェックすることができる。

メニューを開くと、エステやリラクゼーション、ヘッドスパなどからまつげエクステ、パーソナルトレーニングなど、美容にまつわるカテゴリが揃っていた。思っていたよりも種類が多いことに驚く。

操作はとてもシンプル。アプリ上でサービスを受けたい日付と内容をチェックし、検索をかければ、その日に予約できるサロンが表示されるしくみになっている。

ところで、気になったのは「フード」カテゴリの存在。タップしてみると、銀座の人気スムージー店「bebile」や下北沢にある「農民カフェ」が表示された。どうやらSalt.のサービスでは、これらの店で注文できるスムージーやアサイーボールなど、美容に良い食べ物も食べられるようだ。

こうしたフードも含めて、実際にサービスを受けるには有料の会員登録が必要となる。月額5万円で平日受け放題のプランから、週末のみ受けられる6万9千円のプラン、さらに全日受けられる14万円のプランなどがある。（すべて税別、利用は1日1回のみ）

どうしてこのようなサービスを始めたのか、代表の木下さんに話を聞いた。

「理由は２つあります。実家が美容サロンを経営しているのと、私自身もサロンオーナーなので、サロンにとっても、ユーザーにとってもお得なサービスを提供したいと思ったのがひとつ。そして、コロナウイルスの影響で厳しい状況の中で、業界を助けるような仕組みを作りたいと考えたのが、もうひとつの理由です」

美容サロンの内情を知る木下さんによれば、今あるクーポンサイトなどは、サロンにとっては広告費がかかるばかりなうえ、クーポンサイト経由の利用はサロン側への収益が少なく、あまりメリットがないのだという。

そこで、Salt.はユーザーの利用価格をある程度高めに設定。こうすることで、サロンから掲載料をとらずとも、アプリの運営ができるようにした。そして、お得なのはサロンだけではないと、木下さん。

「お客様目線でみれば、３日に１回利用したとしても、実際の価格の半額くらいで利用できます。エステなどは続ければ続けるほど効果が感じられるものだと思いますし、美容好きで月に何度も通いたい、という方にとってはかなりお得だと思います」

Salt.の利用価格は最低でも5万円（月額）。ただ、掲載されているサービスは実際の価格で1万円以上、高いところでは3万円ほどのコースもあるというので、たくさん通いたい人にとってお得であることは間違いない。

さらに木下さんは、この5万円以上という価格が、良い効果をもたらしていると話す。

「美容への意識の高い方が、会員になってくださっている。そのおかげで普通だったらサブスクのサービスには参加されないような、人気の個人サロン様にも掲載を許可いただいています。Salt.は他には真似できないサービスだと思っています」

また、気になっていた「フード」についても聞いてみた。

「実は『フード』カテゴリを作るつもりはなかったんです。でも、エステにいくとなるとそれなりに時間が取られるじゃないですか。日々忙しいとなかなか時間が取れない時もある。そういう時でも、体に良いことができるようにと、美容に良いフードのカテゴリを作りました」

もともとは作る予定のなかった「フード」だが、実際は利用者がかなり多いとのこと。エステやトレーニングに行けない日があっても、何かひとつでも美容に関わることがしたいというニーズを満たしているようだ。このフードも含め、総合的に美容のサービスが受けられるSalt.は、利用者からも好評だという。

「皆さんがより手軽に美容のサービスを受けられるようにしたいと思っているので、今後は掲載店舗も増やしていく予定です。現在は200店舗ほどと契約していますが、年内には500店舗まで増やしたいと考えています」

美容にお金をかけるのは、少し贅沢な気もするかもしれない。でも、お酒やお菓子にかけるお金や、月に一回のエステ代……と、少し出費を見直すと、実は同じくらいの金額がかかっていたりする。同じお金をかけるなら、自分を美しく、幸せな気持ちにしてくれる「美容のサブスク」を考えてみても良いのかもしれない。