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とりあえず、やってみた。

隣の芝はいつだって青い。とはいえ、目の前の仕事に息詰まったとしても、急に進路を変えるのは勇気がいる。でも、とりあえずやってみたら?前からちょっと気になっていた自分の仕事以外の仕事や新しい趣味を体験。そうしたら意外にも天職だったりして…?

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外国語&世界の家庭料理。同時に学べる「Tadaku」が人気

Tadaku (タダク)

新しい趣味を持ちたい。仕事以外に打ち込むモノを見つけたい。そんな願望をもつ男女がまず目をつけるのが「外国語会話」と「料理」。その両方をかなえてくれる外国人主催の料理教室「Tadaku」が人気だ。今回は、モデルの谷口蘭が、ベトナム料理に挑戦してみた。

食を通じて異文化や語学を学べるワークショップ

年々増え続ける訪日観光客。2020年のオリンピック開催前ともなれば、東京の街にはたくさんの外国人が訪れている。道を尋ねられる機会もさることながら、日々生活しているだけで外国人との距離が近づき、やっぱり「海外に行って異文化や語学を学びたい!」という願望も強くなってくる。そんなときに活用したいのが、外国人による料理教室「Tadaku」。

日本在住の外国人の自宅で外国の家庭料理を作り、最後に参加者みんなで一緒に味わえるというワークショップ。参加者は料理を学びたい方、英語をはじめとした外国語の練習をしたい方、料理好きな友達を作りたい方など、さまざまだそう。

今回は、モデルの谷口蘭が、ベトナムの家庭料理を教えてくれるQuyenさんのレッスンを体験。「多少古くてもキッチンが広い部屋を選びます」と語る谷口さんは、自宅でも煮物や揚げ物を作る、生粋の料理好きなのだ。

さて、「Tadaku」の中でも人気のホスト・Quyenさんの自宅へたどり着いた一行。まずは参加者みんなで挨拶。Quyenさんはちょっぴり日本語が混じった英語で、「タノシクヤリマショー」とみんなの緊張を解きほぐしていく。しばし雑談をした後に、ダイニングテーブルへ移動。

この日は、3種類のベトナム家庭料理をみんなで作ることに。
「蒸し魚、麺とキノコがトッピング」と「スイートコーンとココナツミルクのコイプディング」、そして「クリスピースウィートとサワーウォントン」のラインナップ。さらに1種類のドリンク「ミントレモネード」も作る。

まずは「ベトナムの蒸し魚」から調理スタート。「You can try ミジンギリ(みじん切り)」とQuyen先生に指名され、玉ねぎのみじん切りを担当する谷口さん。「普段からよく料理をしている」とのことで流石の手際の良さ。先生からも「ジョウズ(上手)」と言われ、思わず笑みが溢れる。

そのあとは魚に火を通すためキッチンに移動、日本の家庭ではあまり見たことがないサイズの大きな鍋やフライパンが並んでいるのに、谷口さんは興味津々だ。

Quyen先生の説明は、基本的に英語なので、それを理解しようと真剣に耳を傾ける谷口さん。聴き取れた単語を元に、隣の参加者と「これってこういうことですよね」「じゃあ、私はこれを担当しますね」と自然に会話が生まれる。

「『Mashroom』のことを日本語でなんていうの?」(Quyen先生)
「『キノコ』のことかな?」(谷口さん)
「oh! 『キノコ』ね」(Quyen先生)

食材や調理法をきっかけとして、どんどん異文化コミュニケーションが繰り広げられていく。

調理を進めていくにつれ、何度も香りを確かめては、「いい匂い〜!」とうっとりする谷口さん。初めて作るベトナムの家庭料理は、コーンにお米と砂糖をたっぷり加えたりと、日本で見慣れた食材を日本料理では考えられない組み合わせで調理するため、「これがどんな料理になるんだろう?」と、つい香りを確認してしまう様子。

一品ずつ料理ができあがり、さて味見。「ナンプラーの味がアクセントになっていて、すっごくおいしい!」

約2時間をかけて料理を作り終えたあとは、みんなでテーブルに座って料理を味わう。

自分で調理した蒸した魚と野菜を春巻きに巻きながら、「ここに通えば、料理も上手になると同時に、英語の勉強にもなりそうですね。一緒に料理を作っていると、自然と他の参加者の方と話しているので、ひとりで参加しても十分楽しいと思います」(谷口さん)。

誰かと仲良くなりたいときに一緒に食事をすることはあっても、一緒に作ることはあまりないだろう。たまたまここで出会った人と一緒に、手探りで外国の家庭料理を作る。その過程を経て作った料理を一緒に味わう頃にはすっかり仲良しになれるはずだ。

Quyen先生のような「tadaku」の認定ホストはイタリア、スペイン、フランス、タイなど80か国、全国に300人以上在籍しているので世界各国の家庭料理を学ぶことができる。同じ先生の下に通いつめて、コミュニティを広げるもよし。気分に合わせて世界各国の料理に触れるのもよし。外国語会話と料理。この2つをこれまで何度も諦めてきた人にこそ、チャレンジして欲しい。

 

取材・文:秋吉健太
カメラマン:玉井俊行