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HOME SPECIAL TOKYO WELL-BEING インタビュー集 新木優子「反省はその日のうちに済ませて、明日のためのアイデアを考える」
新木優子「反省はその日のうちに済ませて、明日のためのアイデアを考える」

VOL.3 新木優子「反省はその日のうちに済ませて、明日のためのアイデアを考える」

特集「TOKYO WELL-BEING」。まずは、「自分の現在形」と向き合いながら好きなことに邁進する3人の声を聞く。インタビューの1人目は、女優・新木優子さん。めまぐるしい日々を送る中でも自分を見失わない、彼女の“アイデア”とは?

「ひとりの時間って好きではなかったんです。ひとりでいるといろいろと考えることが多くて」

小学校5年生のときにスカウトされ事務所に所属。「演技をしたい」の一心でオーディションを受け続けるもほとんど惨敗。自分には何が足りないのか、自分の良さは何なのか、暗中模索をする中でたどり着いたのがモデルの仕事。ストリート誌でのモデルデビューを経て、2014年にファッション誌『non-no』の専属モデルとなってから潮目が変わる。その翌年にリクルート「ゼクシィ」の8代目CMガールに起用されて知名度が上昇すると、念願だった演技の仕事が増えていく。

一つひとつの仕事を懸命にこなしながら女優としてのスキルを磨いてきた。これまで失敗や上手くいかないときに思い悩むことも多かったが、ここ最近はだいぶ吹っ切れてきたという。

「基本的に、その日の反省はその日のうちに済ませます。引きずるのではなくて、仕事でもプライベートでも、ああしよう、こうしようって、自分の中で前向きなアイデアを出すようになりました」

反省から自己嫌悪に陥るのではなく、その改善策を考えること。そのためには新木さんの言うように“アイデア”が必要だ。起きたことについて考えを巡らしても、取り返しのつかない過去という事実があるだけ。それよりも現在進行形の今、そして嫌でもやってくる明日に何ができるか、そのアイデアで脳内を埋めていく。これまでの苦労があったぶん、そういうポジティブ思考になれた人は強い。

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そして、ここ数年の活躍はめざましい。主演映画や声優での大役、地上波ドラマでも印象的な役どころをこなし、今年10月からフジテレビ系ドラマ『モトカレマニア』で主演を務めている。瀧波ユカリ氏原作の同名コミックを実写ドラマ化。新木さんは元カレを引きずる“イタカワ女子(イタいけどカワイイ女子)”な主人公・難波ユリカ(なんば・ゆりか)を演じている。ストーリーも演出もポップなラブコメディで、これまでクールな役や少しおとなしめの役が多かった彼女のイメージからは良い意味で飛躍があるし、新木さんのポジティブではつらつとした演技は、“当たり役”と言っても過言ではない。

「ドラマの現場では、ラブコメディということもあって、みんなで楽しく撮影しています。ただ、テンションが高いぶん、エネルギーはすごく使いますね(笑)」

初めてのゴールデン・プライム帯ドラマの主演。4ヶ月近く続くドラマの現場。その合間にもモデルの仕事もきっちりこなす(そしてこのインタビューにも時間を割いてくれている)。プレッシャーが続く中、演技に集中したいという気持ちはないのだろうか?

「基本的に切り替えが早いほうなので大丈夫です。もちろん台本を読み込むなど、現場以外でやることもたくさんあるんですけど。ほかの現場に行くことで新しい発見もあるし、仕事以外のことを考えたり、SNSを見て日常のことに思いを巡らしたりすることで、自然とバランスを取っているんだと思います。それで、現場に入ったら集中できている。あ、寝るときはちゃんと寝ているので体力的にも問題ないですよ(笑)」

その切り替えの早さも彼女の強みなのだと思う。かつてのインタビューで、モデル業の経験が今の女優業にとても活かされているとも話していた新木さん。日常の発見も、マルチな仕事ぶりも、すべてが絶妙なバランスの中で新木優子の現在形を創り出している。では、これから先をどう考えているのだろう?

「モデルの仕事も女優の仕事もそれぞれ違う魅力があるので、どちらかを選ぶのではなく、必要とされるならずっと続けていきたいと思っています。今は目の前の仕事を一つひとつ楽しんで、学んでいきたいです」

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とても充実していて、やりたいことも、その超えるべき課題も目の前にたくさんあって、悩んでいる暇なんてないんだろうなと思いながらインタビューを続けていくと、彼女がふと、思い出したようにつぶやいた。

「ひとりの時間って、忙しいときこそ必要なんだなって。ひとりでいるときは仕事のことも頭に浮かぶんですけど、大好きな犬と過ごしたり、何でもない日常のことを考えたりする時間も大切に感じるようになりましたね」

彼女の魅力は、仕事だけじゃなく、身近なところにも溢れている。忙しい中でも自分の現在位置をふと見直せるセンスは、これからもっと活躍するであろう、ブレない新木優子を創っていく気がした。

 

スタイリスト:高野夏季
ヘアメイク:中山友恵

写真:岡祐介

撮影協力:渋谷スクランブルスクエア/SHIBUYA SKY/THE SHOP/Jose Luis

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