マインドフルネス、メディテーション、瞑想…。最近メディアやインフルエンサーたちの活動の中でも頻出ワードになっているこれらの言葉。「瞑想」というとちょっと宗教がかっていて近寄りがたい、と感じてしまう人も多いかも知れない。しかし、実際は日常の中にすぐに取り入れられるし、脳を休ませ、心を落ち着かせるという点では東京で暮らしていくためには欠かせない行為になってきているのだ。都内にも年々瞑想スポットが増えており、特に準備不要で行けて働く女性から人気の高いスタジオが南青山の「Medicha(メディーチャ)」が注目されている。今回は、その立案者に「Medicha」のメディテーションのロジックをうかがった。
東京で働く現代人は、常に時間に追われながら忙しい毎日を送っている。キャリアとプライベートのストレスが降りかかり、その都度自分で対処していかなければならない。自身もその当事者であったどうサロンの代表がそんなハードワーカーたちに向けて自分と向き合う場所として発案したのが「Medicha」だった。
「いつの頃からか、目の前のことに追われ、自分が心から大切にしたいものや夢に向かう気持ちから遠ざかっていることに気が付きました。また、お気に入りの海や夜景を見ながら、何もしないボーっとした時間を過ごすと、肩の力が抜けて軽やかに前に進める感覚があり、そういった時間が贅沢だと感じていました。『Medicha』は、仕事を楽しみつつもついつい頑張りすぎてしまう方々に向けて、スキマ時間に心からホッと一息つき、自分のリズムを整えられる”ごほうび時間”を都心で提供したいという想いから事業提案に至りました」
「Medicha」は、通常の瞑想スタジオと異なり、アトラクション感覚で効率的にメディテーションを行えるのが魅力のひとつとなっている。コンセプトは、旅のエッセンスを詰め込んだ4STEP MEDITATION。メディテーションに没入する時間は80分で、 “日常モードから切り替える導⼊「01.Tune In」「02.Open Up」(2つで30分)”→“自分と向き合うメディテーション” 「03.Shift」(30分)→“次の一歩を見極めるアウトプット” 「04.Allain」(20分)の4つのステップで構成されている。この4つの項目ごとに部屋が分かれており、時間に合わせて部屋を移動しながらメディテーションを行なっていく。
「LAのドラッカースクールでエグゼクティブ向けに教鞭をとるセルフマネジメント研究の第一人者、ジェレミー・ハンター氏とともに『Medicha』の体験を創りました。心理学や神経科学を取り入れたメディテーションで、お客様一人ひとりが本来もっているものに気付けるよう細部まで丁寧にデザインしています」
詳しく各項目をみていこう。
最初の30分間は、「01.Tune In」と「02.Open Up」の2つの部屋を自由に行き来する。「03.Shift」のメディテーションを深めるための準備段階の30分であり、いわば水風呂とサウナのようなものだという。それぞれ、目が覚めるようなまぶしいライティングの白い空間「01.Tune In」と天井に1/fゆらぎのライティングを備えた真っ暗な空間「02.Open Up」が演出されており、自分の趣向や心地よさに合わせて部屋を行き来する。人によって、30分ずっと明るい部屋にいる人もいたり、その日のコンディションによって心地良いと感じる部屋が変わることもあるそうだ。
これを行うことで、一体自分のメンタルにどのような変化が起こっているのか。
「メディテーションの1番のコツは、何か考え事が浮かんだら別のことに意識を向けること。光や音、香りなどの五感、呼吸、また、部屋の移動に意識を向けることで、脳が休まりマインドフルな状態になります。光に包まれる部屋では緊張感が高まり、星空に包まれるお部屋ではリラックスし、それを行き来することで、自律神経が整っていくようになっています」
何も考えないで時間を過ごすということは意識してもなかなかできることではないが、不思議なことにこのような空間に身を置くと、それが可能になってくる。こうして副交感神経が優位な状態になり、メンタルがニュートラルに整ってきたところでメインのメディテーションである「03.Shift」に進む。
次の部屋では、竹で囲まれたドームの中で、スタッフと一緒に、心理学や神経科学を取り入れたガイダンスメディテーションを30分行う。心理学、神経科学、メディテーションの要素を取り入れたガイダンスとともに、ゆっくりと自分と向きあう時間である。席に着いたら、よりガイダンスに集中できるよう、アーユル・ヴェーダをベースとしたアロマオイルを手首につけてスタート。心理学や神経科学を取り入れたガイダンスメディテーションによって適度な緊張とリラックスが融合したモチベーティブでバランスが取れた状態へ精神を移行させていく。
最後はお茶室での瞑想「04.Allain」をする。ここでは、自分の感性を高めるための一杯として育まれた煎茶文化を味わいながら、和紙に感じていることをひたすら書き出していく。これをすることで、思考や感情の整理になり、次の一歩を見極めるヒントが生まれるそうだ。
「お茶は、禅のなかでも1番簡単なメディテーション。抹茶は相手のために淹れる文化である一方で、お茶は自分の感性を高めるための1杯として育まれた文化です。文人文化として、書を書く前、絵を描く前に文人たちがお煎茶文化を嗜んでいました。生活のなかで意識しなくても相手のために動いていることは多々あるもので、たまには自分のためのお時間を味わっていただけたらと思っています」
「マインドフルネスは、いつも落ち着いてピースフルな状態であることを目指しているわけではないんです。今この瞬間、自分が、何を、どのように経験しているのかに気づくことによって、新しい選択肢や行動を生み出し、日常をより良いものにするツールのひとつだと思っています」
そう代表がいうように、「Medicha」で意識的に時間を作って瞑想に取り組む習慣を続けることで、自然とポジティブで前向きなエネルギーを生み出せるように訓練される。さらに、毎回脳を休めることができるため睡眠の質が上がるなど、疲れが取れやすくなっていくそうだ。ストレス過多な現代人こそ、足を運び瞑想によって休み方を学び直してみてはいかがだろう。なんだかいつも慌ただしい、気が休まらないという人こそ、実践する価値があるかもしれない。
エリア: | 東京 / 表参道・原宿 |
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定休日: | 月曜 |
公式WEB: | https://medicha-jp.com |
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