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東京30min.アート

西洋美術から先端アート、そして街中の壁画まで。東京のあらゆるアートを’30分で’気軽に楽しむためのコツを、ナビゲーターが伝授。今まで知らなかった、アートの新たな魅力に出会う、30分の旅。

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街歩きでアート体験。パブリック・アートの楽しみ方/『ファーレ立川アート』

ファーレ立川アート

「パブリック・アート」という言葉をご存知だろうか。広く、公共空間に設置されるアート作品のことをそう呼ぶ。駅前のロータリーやオフィスのエントランスに設置している彫刻のことを思い浮かべるかも。でも実は、それだけではない。

東京には、風景に溶け込んだパブリック・アートが密集し、散歩感覚でアートを見られる場所が存在する。アートを楽しむ場所、それは美術館やギャラリーの中だけに限られた話ではない。今回は、JR立川駅北口の「ファーレ立川」にあるパブリック・アートをご紹介。

「ファーレ立川」ってどこ?!

立川へ行くといえば、昭和記念公園でピクニックをしたり、IKEAで買い物をしたりしたことがある方もいるかもしれない。そのついでの30分に、ぜひアート鑑賞を付け加えてみては?

ファーレ立川は、昭和記念公園やIKEAよりももう少し駅寄りに位置し、デパート(高島屋)、ホテル、オフィスビル群、図書館等の公共施設が軒を連ねる7つのブロック、11のビルの集合体のこと。
そのビルとビルの間、歩行者通路のいたるところに、世界各国のアーティストによるパブリック・アートがなんと109点も潜んでいる。

ジャン=ピエール・レイノー「オープンカフェテラス」

触れる・座れる・遊べる 身体で楽しむアート

美術館で見る作品の多くは、触ってはいけなかったり、中には展示ケースの中に入っていて近づけなかったりする作品も多い。でも多くのパブリック・アートの場合、そこが違うのだ。

ヴィト・アコンチによる車止め。車を止めるためには車を!半分に割れているから、車内はベンチとしても機能しています

特にここファーレ立川にあるアートは、機能を持ったアートばかり、というのがひとつの特徴。単純に見るためだけのものではなく、歩行者用通路に車を進入させないための車止め、看板・サイン、換気口をアートに。子どもの遊具や、ベンチになる作品もたくさん。散歩しながらアートなベンチで休憩してはいかが?もちろん、写真を撮るのを忘れずに!

ホセイン・ヴァラマネシュ「きみはただここにすわっていて。ぼくが見張っていてあげるから」ちょっと「ギョッ」とするタイトル?!実はパブリックな空間に自分が愛用している椅子、スリッパ、本などパーソナルなものを持ち込んでいる。座ってみよう

世界36ヶ国から、現代のトップアーティストの作品が楽しめる

ファーレ立川にある109の作品は、36ヶ国の92人のアーティストによって作られたもの。ここで楽しむ30分は、きっと世界の多様な価値観を感じる体験にもなるはず。

なかには、アートファンだったら聞いたことがあるかもしれない、ロバート・ラウシェンバーグやクレス・オルデンバーグなどのポップアートのスター、ドナルド・ジャッドやジョセフ・コスースなどコンセプチュアル・アートを代表するアーティストの作品を見ることもできてしまう。

クレス・オルデンバーグ「リップスティック」インパクト大なこちらの作品。近くのデパートで新しいリップを買った記念に見よう

ファーレ立川アートについて詳しく知りたい人は、ボランティアグループ「ファーレ倶楽部」によるアートツアーに参加してみるのもいいかもしれない。興味のある方は、下記の問い合わせ先にご連絡を。

サンデー・ジャック・アクパン「オブジェ(見知らぬ人)」こちらもインパクト大。立川の地で出会う、ナイジェリアの首長たち。アーティストの出身地の村では亡くなった方のお墓に、故人を表わす像を建てるのだとか

屋外の日常空間に溶け込んでいるアート作品を散策しながら五感で楽しむ30分。アート初心者こそ気軽に楽しんで欲しい。