JR帯広駅から徒歩5分の場所に店を構える「yoshiyuki」は、イタリアンとフレンチが融合した人気イノベーティブレストランだ。北海道の豊かな自然の中で育まれる食材を、旅するように楽しみながら味わってほしい−そんな想いで作られた料理の数々が、訪れる人に感動を与えている。現在、道外の客が完全に戻ったわけではないが、オーナーシェフ・西島祥之さんは変わらず、こだわりの料理を作り続けている。人気店のシェフはコロナ禍で何を思ったのか、今の思いを聞いた。
「昨年までは道外のお客様に加え、欧州やアジアなどインバウンドのお客様も多く来てくださっていましたが、2020年春、その流れが大きく変わりましたね」と語るのは、オーナーシェフの西島祥之さん。
十勝管外、道外、海外から訪れる人が多かった同店も、この春は予約のキャンセルが続いた。しかし、気持ちを切り替え、実施している感染防止対策を広く発信したことで、地元客を中心に少しずつ客が戻ってきたという。
「春からは基本的な換気、マスク着用、アルコール消毒はもちろん、通常6組程度は可能だった入店を、1日2組限定にしました。さらに、ご要望がある場合には、席のレイアウトをお客様ご希望のスタイルで用意します。予約を受ける際に、お客様のどんな些細な不安も払拭したいという思いで、自分ができることを、ひとつひとつ積み重ねるしかないですから」
常に新たな視点を持った料理で、食べる人に驚きと感動を与えてきた西島さん。良質な食材を積極的に取り入れるために、日頃から道内各地の生産者のもとを訪れ信頼関係を築いてきた。コロナの影響が強まった春からも、情熱ある生産者と想いを共有しながら、ひと皿、ひと皿に向き合ってきた。
例えばパスタは、イタリアで出会ったマシン「トルキオ」を使い、十勝産小麦で自ら、打つ。卵はオーガニックにこだわる養鶏場から、魚は船上で神経締めを行っている漁師から仕入れ、旬の味を生かしている。
「旅行って、出会いの連続ですよね。その旅の道中でこの店を選んでいただいた方には、北海道の素晴らしさ、食の豊かさ、おいしさ、そして、『この場所に来てよかった』という心からの楽しさを感じてほしいんです。そのために、全身全霊でコースを提供していきたいですね」
コースは、ウエルカムスナックからデザートまで10品。春はミズナラ、夏はレイクロブスター、秋は紅葉、冬は白樺、など、シーズンごとに十勝の自然が感じられる料理が登場する。こうした芸術的なコース料理を求め、訪れるお客さんは後を絶たないが、やはりまだ以前のようにはいかない。そこで西島さんが始めたのが、新しい取り組みだ。
「レストランの売上をカバーできて、皆さんにも喜んでもらえる方法はないかと考え、最近、地元で優れた焙煎技術を持つコーヒービーンズショップと共に、新商品開発を行いました」
監修したコーヒーは、「小麦」「カカオ」「ストロベリー」それぞれの食材に合うコーヒー豆3種類。店でも順次、提供予定だという。
コロナショックの渦中にあっても、今できることをしっかりと形にしていく。そんな大切なメッセージを発してくれた西島さん。北海道を訪れる際には、カジュアルに楽しめるyoshiyukiで、心躍る料理と、西島さんの遊び心に満ちたサービスに触れてみてほしい。
住所: | 〒080-0013 北海道帯広市西3条南10丁目8−3 |
---|---|
電話番号: | 0155-23-5001 |
営業時間: |
月曜日 18:00〜23:00 水曜日 18:00〜23:00 木曜日 18:00〜23:00 金曜日 18:00〜23:00 土曜日 18:00〜23:00 日曜日 18:00〜23:00 祝日 18:00〜23:00 |
定休日: | 火曜 |
公式WEB: | https://www.yoshiyuki.ninja/ |
SHARE: