アートイベント「パビリオン・トウキョウ2021」が、東京都内各所にて開催中だ。世界で活躍するアーティスト・建築家による「未来への願い」が込められた豊かな作品を鑑賞できるこの貴重な機会。東京が自由で新しい都市であること、そして、自分自身がその都市の一員として文化を紡いでいることを、改めて世界の人に誇れる気持ちになるだろう。
アイキャッチ画像:Cloud pavilion(雲のパビリオン)設計:藤本壮介 撮影:木奥恵三
「パビリオン・トウキョウ2021」では、世界中で近年活躍している8名の日本人建築家やアーティストが、それぞれの作品をパビリオンとして都内8か所に設置。豊かな文化を感じる都市のランドスケープを提案している。期間限定で、都内各所に設置されたアート作品を、地図を片手に宝さがしのように、あるいは、ふらりと散歩がてらに巡ることができる。
プロジェクトに参加しているのは、会田誠と草間彌生ら2名のアーティスト、そして藤森照信、妹島和世、藤本壮介、石上純也、平田晃久、藤原徹平ら6名の建築家。さらに国際的な評価も高いメディアアーティスト真鍋大度 + Rhizomatiks (ライゾマティクス)も特別参加している。
会田誠は、段ボールとブルーシートでできた2つの城「東京城」を制作。今まさに盛り上がりを見せるオリンピック会場・明治神宮外苑のいちょう並木入り口付近にその姿を見ることができる。また、「高過庵」などの建築で知られる藤森照信は、新国立競技場の目の前に茶室「五庵」を設計するほか、妹島和世は浜離宮恩賜庭園を会場に、水面に空を映しつつ庭の中を流れる曲水のようなパビリオンを手がけている。
また、ワタリウム美術館では関連イベントである展覧会「パビリオン・トウキョウ2021展 at ワタリウム美術館」を開催中。ここでは、藤森照信、妹島和世、藤本壮介、平田晃久、石上純也、藤原徹平、会田誠ら7名がパビリオン制作時のプロセス、スケッチや図面、模型、実際に使われた素材などを展示。それぞれのパビリオンのコンセプトについて自ら語る映像を見れば、作品をより深く知ることができる。
パビリオンとは、「仮設の建築物」の意味。この夏限定、東京の風景を変える多様なパビリオンは、観る人を未来へと誘ってくれる。世界で活躍するアーティスト・建築家の思いを重ねて東京の文化の豊かさに魅せられたら、自分の住む街をもっと愛せるようになるだろう。
※一部のパビリオンの展覧には、事前予約や展示場所の施設への入場料が必要です。
最新情報は公式サイトをご覧ください。
Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
パビリオン・トウキョウ 2021
開催時期:2021年7月1日(木)~9月5日(日)
鑑賞時間:各パビリオンごとに異なります。最新情報を公式サイトにてご確認ください。
*一部のパビリオンには休館日がございます。また、入場料や事前予約が必要な会場がありますのでご注意ください。
会場:新国立競技場周辺エリアを中心に東京都内各所
パビリオン・クリエイター:藤森照信、妹島和世、藤本壮介、石上純也、平田晃久、藤原徹平、会田誠、草間彌生
特別参加:真鍋大度 + Rhizomatiks
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、パビリオン・トウキョウ2021実行委員会
企画:ワタリウム美術館
公式サイト: https://paviliontokyo.jp/
RECOMMENDER:
白石 亜希子
Harumari TOKYO編集部