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斉藤アリスの東京カフェホッピング

モデル・タレント、最近は「食べログ」レビュアーやカフェライターとしても活躍する斉藤アリスさん。沢山のカフェを観てきた彼女と小誌編集部・稲垣美緒が「本当にいいカフェって何?」を探求してきます。

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究極の店主ワールド 世田谷代田・ボンナボンナ

スパイスサロン ボンナボンナ(BonnaBonna)

モデルでカフェライターの斉藤アリスと小誌編集部・稲垣とのカフェトーク。「会いに行きたくなるカフェ」第3弾は隠れ家スパイスサロン。中毒になるその店の魅力をアリスさんが熱弁。

アリス:「ボンナボンナ」っていうカフェ知ってます?世田谷代田にあるんですけど。店主が本当に ガチの変人で!お店、‘ヤバい’ です。カレーを出すお店なんですけど、カレー屋っていうと怒られます(笑)

稲垣:カレーって言っちゃったけど訂正しましょう(笑)

アリス:「薬膳ごはん」って言わないと!(笑)。店主さんめっちゃ若く見えて大学生みたいなんですけど、でも実際は50手前で。「俺は自分の選んだ最高のスパイスだけを食べてるからこんなに若いんだ」と。あの人を見ると本当に元気が出るんですよ。こんなに振り切って生きてる人もいるんだみたいな。

撮影:斉藤アリス

稲垣:(店主の写真を見て)本当だ!むちゃくちゃ若く見えますね!これ、スパイスの力なのか!

アリス:しかも、お店はごちゃごちゃしてて3~4席しか無いんですけど、それも思いっきり座ったら壊れそうなボロボロの椅子で。亀が段ボールとかに入って生きてるの。

撮影:斉藤アリス

稲垣:亀?飼ってるということ?

アリス:亀(笑)。

稲垣:行ったことないけど聞いてると全部ヤバいですね(笑)!

アリス:カレーは注文してから(長いときは)1時間以上待たされるんですよ。カレーは美味しい以上の未知の味がします。

稲垣:みなさんそれを待つんですよね?(笑)

アリス:そう。なぜか、不思議と。それが当たり前のような空気が流れてて。嫌だと思わない。

稲垣:不思議・・・。待ってる時間すら世界観ということなんでしょうかね。

撮影:斉藤アリス この日の薬膳ごはん。

アリス:彼はスパイスオタクで、自分でインドとか色んな国へ行って見つけてきた直接取り引きできるスパイスだけを輸入してて、山椒とかもグレープフルーツの匂いがするの。バニラビーンズとかも、嗅がせてもらうと私たちが知ってる香りとは全然違う香りがするんですよ。

スパイスについて熱く語る店主。

稲垣:そもそもアリスさん、そのお店は何で知ったんですか?

アリス:カフェライターの川口葉子さんがそのお店の記事をウェブで書いてたのを読んだんです。カレーの写真しか載ってなかったからまともなお店だと思って行ってみたら外観がやばくて。

稲垣:じゃあ変人店主だってことは知らずに行ったら、変な人だったと。

アリス:知らなかった。あそこはどうやって経営が成り立ってるのかもわからないくらいなんですよ。だって、1時間待ってカレー食べる人とかいないじゃないですか。でも尖ってるというか、自分のやりたいように生きてる究極形って感じで、会うと元気出る。

稲垣:エネルギーを分けてもらえるってことですね。それは会話はするんですか?

ボンナボンナでの斉藤アリスさん。

アリス:めっちゃ話しかけてくるんですよ。色んなスパイスを裏から持ってきて嗅がせてくれたりして。スパイスは注文が入ってから調合しないと嫌だから、その場で炒ったりしてそのスパイスで目がやられるんですよ。こだわりっていう意味では、ほとんどその人の家みたいな。

稲垣:究極形ですよね。店主のやりたいことがお店の端々にある表現されてるんですもんね。

アリス:そうそう。お店を見れば、店主の頭の中身がわかる。という、ものすごく究極的な表現のお店ですね。

稲垣:話を聞いてると、アリスさんはカフェへ足を運ぶときに本当に「誰かに会いに行く」っていう気持ちが強い気がしますね。

アリス:その人が創り上げた空間へ行って、その人の頭の中で過ごす時間にお金を払う場所だと思っているから、どうしても個が出てくるのが好き。そういう意味ではボンナボンナはもう、究極の店主!

稲垣:店主のワールドに触れに行く感じですね。


好き嫌いは分かれるかもしれないけれど、店主の徹底的なこだわりは、一度気になってしまうと忘れられない存在に。小さなカフェには、お客さんを虜にする力のようなものが備わっているのかもしれない。読者のみなさんも、ぜひ店主の熱量を感じるお店に行って「お気に入りのカフェ」を見つけて欲しい。