古き良き喫茶店が再評価される一方で、やはり気になるのは「最先端」のカフェ。今も昔も、カフェはただコーヒーを楽しむだけじゃない。意見交換、新しい文化やビジネスが生まれる場所。
アリスさんの本の導入部分で私が「あぁ、そうだな~」と思ったところが、「(かつては)コーヒーっていう飲み物が新しかったから、新しいものに飛びつく人たちが集う場所だった」という話をされてたんですね。それって現代でも通じると言うか、ただただカフェというだけで何かが生まれるわけじゃなくて、何か新しいものが集まってるっていうところ。
そうですね。新しいものに敏感な人たちの集う場所。
今でいうと、コワーキングスペース付きのカフェかなっていう印象がありますね。
カフェが増えてきているからこそ、目的が凄く細分化されてきているかなって。
そうそう。目的に合わせてカフェを選ぶみたいな。
昔はカフェ自体が少なかったから、それが「カフェ」っていう一つの場所にそれらの機能が集約していたのかもしれませんね。
確かに。
表参道にできましたよね、「WeWork」。
ハイハイ、できましたね。大型のシェアオフィスなんですけど、入口はカフェですね。
一般のカフェエリアとワークスペースは分断されているんですけど、入居者にとっての、という意味では両方兼ねている存在でしょうね。
以前、WeWorkに入居している方に取材をしました。昔カフェが担っていたサロンのような役割を果たしていますね。
カフェとシェアハウスとがくっついてる「Nagatacho GRID」も特徴的かもしれません。そこは、入るのもコーヒーも無料なんですよ。軽食は有料なんですけど。
凄く不思議な空間で、みんなで戯れられるスペースがあったり、四畳くらいの個室スペースをオフィスとして借りられる場所があったり、会議室があったり、その上はシェアハウスで普通に人が住んでるんですよ。
へぇ~、永田町に⁉意外な場所ですね・・。中目黒の「THE WORKS」とかもそんな感じですかね。
一階がレストランとカフェで、二・三階がイベントスペースで、その上がシェアオフィスになっていて。という、複数の機能を持つ新しいカフェの形。
そういうの流行ってますよね。
シリコンバレーとかでも盛り上がっているシェアオフィスには必ずGoogleとか新しいスタイルの働き方を実践している企業の人たちが入って、そこで新しいアイデアとかを吸収して、自分の会社に戻してるっていうのを狙ってやってるっていうのは聞いたことがありますね。
昔の「カフェ的機能」を現代にアップデートするとそうなるんだなぁ〜。
本当に。面白いですね。
昔から、ただコーヒーを飲むためだけにカフェが存在してたことは一秒も無いと思うんですね。カフェは情報交換の場であって、そういう瞬間の現代版がこういった事なんでしょうね。
例えば、みんながみんな就活サイトに登録しなくていいし、今まであった壁を取り払おうみたいな動きは今ありますよね。今まさに2019年は、コワーキングとか新しい仕事の仕方が生まれて、そういう時代の変化に合わせて、カフェも新しいシステムや仕組みのものが増えていってるんだろうなと。
そう考えると、カフェって出来た時からヒューマンリソースに結びついていたかもしれませんね。別に突然今みたいになったわけじゃなくて、そもそもそういうものだったなっていうのを改めて思い返す時点にきてるというか。今話してて思いました。
カフェって本来はそういう、ビジネス向けなものだったんですかね、究極は、遊びの余地がないスペースになるのかな。
でも、ちょっと前までは娯楽っぽい感じですよね?
ちょっと前?
そうそう、話は昭和に遡りますけど(笑)
最先端のカフェは「グローバル」に「新しいもの」が生まれる場所。そして企業や団体が主導して増えてきているのも時代の流れ。カフェ、日本でいうと昔の「喫茶店」も、そういったものだったのだろうか?次回は、少し、昔の話。
エリア: | 東京 / 表参道・原宿 |
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住所: | 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目12−18 |
公式WEB: | https://www.wework.com/ja-JP/ |
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