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ダメな自分を受け入れるところからすべては始まっていく。桜田通の現在進行形。

社会に出てある程度経てば「足りない自分」が嫌でも見えてくる。10代からミュージカル『テニスの王子様』の主演をはじめ数々の話題作に出演してきた桜田通さんも28歳を迎える。いったん自分の現在位置を受け止めて、これからどう飛躍するか。桜田さんと一緒に、28歳からの生き方を考えてみた。

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ひとりは好きだけど孤独は好きではない

The 27 Club

カフェが好きで、友達と連れだって長時間過ごすことも多いという桜田通さん。以前はひとりで過ごすことも多かったというが、あるときから自分と他人との距離感が安定してきたという。彼は自分と他人をどのように受け止め直したのか。

島崎:今日のインタビューの場所。桜田さんがカフェ好きとお聞きしたのでこちら(備屋珈琲店)にしました。

桜田:ありがとうございます!

島崎:ここはシチューが美味しいんですが、今日は「かふぇおれ」で(笑)。カフェラテがお好きなんですよね?

桜田:そうですね。家には常に牛乳とコーヒーがあって、よく氷入れて混ぜて飲んでます。

島崎:カフェではどんな風に過ごしているんですか?

桜田:男5人で5時間くらいいます(笑)

島崎:すごい!

桜田:お酒もそんなに飲まないんですよ。けっこう友達とご飯食べに行って、カフェに移動して、ずっと喋っていることが多いです。

島崎:5時間も、どんな話するんですか?

桜田:それがですね、みんなで行っても、それぞれスマホいじってたりしてあんま喋らない(笑)。みんなでひとりの時間を過ごすという(笑)

島崎:でも、何となくわかる(笑)。家でやるのとは違う心地良さがあるんですかね。

桜田:多分、みんな寂しがり屋なんですよ(笑)。もちろん、ひとりで家で1日、2日居れたりもしますが。

島崎:そのときは何してるんですか?

桜田:常にInstagramとかYouTubeを観ています。結局僕も、ひとりでいるのは好きだけど孤独でいるのは好きじゃなくて。だから家にいるときもあまり孤独を感じてはいないんですよね。

島崎:お友達でいうと、役者さん系が多いんですか? それともミュージシャン系?

桜田:よく行くのは神木隆之介。バンドメンバーのギターとベースの2人とも行きますね、3人で。

島崎:そういうときって、例えば神木さんとバンドのメンバーとか、桜田さんを中心としたつながりってあるんですか?

桜田:集まったりしますよ! まあ今バンドのギターが僕と神木と学校が一緒でベースのヤツとか全く関係ないところからつながっているんで、そういう感じでけっこう友達の輪は広がってますね。

島崎:そういう、自分の友達と友達を繋ぎ合わせてハモったりすると嬉しくないですか?

桜田:嬉しいです! 僕が楽しいだけなんですけど(笑)

島崎:いや、周りの方々も楽しいと思いますよ。桜田さん、友達が多そう。

桜田:結果として今は仲間が沢山いますけど、小学生のときから仕事をしているので学校に居場所を感じられなかったんです。だから友達といえる人もほとんどいなかったし、実家に引きこもっていたと思う。23歳くらいになってからは、この業界の中で大切な友達がたくさん増えてきました。

島崎:ちょうどその頃は、仕事で大活躍しているタイミング。心境が変わったのでしょうか?

桜田:思えば10代のときは社交的じゃなかったと思います。もともと人見知りで、嫌われるのも嫌だったんだろうし、自分が喋って傷つくのも嫌だったんですけど、最近は特にあまり人目を気にしないというか。まあ「人目を気にしない」って言ってる時点で超気にしてるってことなんでしょうけど(笑)。そこから仕事の先輩のアドバイスもあって、どう思われるかを気にせずに、心を開いて話すことを意識しました。

島崎:周りからどう見られているかという点では、仕事としては自分を表現して見せるわけじゃないですか。お仕事をされているときは強気になれるとか、違いがあるんですかね。

桜田:そもそも仕事に関しては、自分がどう見られるっていうことを若干諦めているというか。

島崎:諦めている?

桜田:もともと、そんなに自分に自信があったわけでもなく、周りにはもっと芝居が上手くて、もっと売れてて、もっと格好良い男の子たちがいて、もっといろんな人に囲まれている人たちをいっぱい見てきたから、そもそもそこで勝負しようとしている自分が気狂ってるなって思っていました(笑)

島崎:自信がないようには見えませんでした。

桜田:本当に自分を好きになれるような性格で生まれてこれたら、良かったんですけどね。結構、周りと比較しすぎて自分のレベルの低さに嫌になっていた時期もあります。20代になって仕事をすればするほど、その気持ちがエスカレートして。それで、どこかのタイミングで、急に人と比べることをしなくなったんですよ。諦めたんです。

島崎:いったん自意識を膨張させまくって、周りとも較べまくって、一周回って自分自身の中を見つめ直すようになった。

桜田:そうですね。結局、自分が本当に悔しいとか負けたくないって思う人って、他人じゃなくて僕自身なんだなって気付いたんです。

島崎:ふと我に返ったと。

桜田:自分のことを好きになれない状態を日常的に意識するようになって。たとえば、こうやって髪をセットして、格好良い服も着るのって、素のままの自分を好きになれないからって部分もあるんです。本当はもう、白いタンクトップに髪はボサボサでも格好良い人は格好良いと思えるはずなんです。

島崎:すごく客観的に自分を捉えているんですね。

桜田:いやいやいや、弱っちいだけなんですよ(笑)

島崎:そういう弱さを認めたうえで、ポジティブに考えているっていうのは力強い発想だなと思います。

桜田:他人と比較することを諦めてからはすごく楽なんですよ。僕のことが嫌いっていう人がいたら多分傷つくけど、別の世界の人たちだと思って生きていくことしかなくて。仕事に対しても横ばっかり見て戦ってたんですけど、今は自分を見つめながらやっていかなきゃなって思います。

島崎:27年生きてきて、10代の頃からこの業界で戦ってきた境地なのかもしれませんね。

桜田:何かに負けた瞬間って、人に較べて負けたというよりかは、そいつに勝てる自分に負けたんだなって。本気出せば、勝てないことってないと思うんですよ、人間って。僕はありがたいことに五体満足だし、環境も恵まれているので、頑張ればどんなことだってできるはずなのに、それをやらない自分に負けちゃう瞬間がこの世界でも負けになっているだけだから。

 

(第2回に続く)

 

スタイリスト:柴田 圭
メイク:中村 兼也(Maison de Noche)

写真:岡祐介

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