この春に開業を予定していたものの、コロナウイルスの影響で開業延期や一部テナントの開業遅れを余儀なくされていた商業施設が、徐々に動き始めている。その中でも立川の「GREEN SPRINGS」は、まるでこの時代を予期していたかのように「屋外」を楽しめるスポットだ。
飛行場の跡地につくられた広大な敷地に登場した「GREEN SPRINGS」。空と大地とつながるウェルビーイングタウンと名付けられたその場所は、言葉通り自然を目一杯感じられるようになっている。中庭をぐるりを囲むようにショップやレストラン、劇場や美術館が建っている。都内の大型駅ターミナルに直結する商業施設では考えられないような開放的な空間だ。
中庭内にはベンチなどが、人々がその空間で憩いの時間を過ごせるように十分に配置されている。ベンチだけでなく屋根付きの空間やテーブルのあるスペースなどはテイクアウトで購入した食事やドリンクをここで楽しむこともできるので嬉しい。
スペース内にあるカフェもまた開放的で、まるで海外のリゾートの中にあるお店を彷彿とさせる。この時代、やはり隣の人との距離、換気や人が密集する空間をなんとなく避けたい気持ちがある。そんな私たちの不安をきちんと打ち消してくれるのは、「開放的かつ十分にスペースが配慮されている」、こういう場所なのだろう。「安全である」というだけでなく、リラックスして過ごさせてくれるのだ。
そして「GREEN SPRINGS」は商業施設でありながら、公園のような役割を果たしている。広々とした敷地や緑の多い空間はただ歩いているだけでも気持ちいい。特に人気なのは水が流れるエリアだ。
よく晴れた日は水辺で足を濡らすのが楽しい。山や川へのお出かけにもまだ気後れしてしまう今、こういう五感を動かしてくれるスポットはありがたいばかりだ。
子供だけでなく、老若男女が皆裸足になって楽しむ姿はとても平和な光景で気分も明るくなる。水の流れる音と人々の楽しそうな声は、聴覚を気持ちよく刺激してリラックスさせてくれるだろう。
特に何をするでもなく、ただ散歩するだけでも最適のスポットなのだ。敷地がとても広いためか、コンセプト通り「空と大地とつながる」ように感じる。この開放感は何物にも代えがたい。
その敷地内に堂々と鎮座するのは現在開業が待たれる「立川ステージガーデン」。多摩地区最大規模の多機能ホールだ。屋内外のステージを一体で利用することができるという、こちらも「屋外」を楽しめるスポットになるようだ。開業すれば、こちらも芸術を堪能できるスポットとして人気を博すだろう。
そしてハルマリで以前も取り上げた「PLAY MUSEUM」はすでにオープンしている。「絵とことば」をテーマに映像やインスタレーションなどを駆使したユニークな展示が魅力的な美術館だ。子供向け…と思われがちだが、ここは大人にこそ行ってみてほしい「五感を刺激する」場所だ。
もちろん感染症対策はばっちりとっている安心の施設だが、密を避けるためにオンラインで事前予約することを推奨している。
初回常設展示の「エリック・カール展」と同時開催の企画展は「tupera tuperaのかおてん.」。大人気の絵本「かおノート」を手がけるクリエイティブユニット「tupera tupera(ツペラツペラ)」の個展だ。
人間の顔のパーツをテーマにさまざまな展示を通して、ユニークな物事の見方を教えてくれる。あっと驚く仕掛けがたくさんされている空間は、大人も童心に返って楽しめる場所だ。
美術館や劇場が併設されていることから、芸術を楽しむスポットとしても見逃せない「GREEN SPRINGS」。パブリックアートで有名なファーレ立川も近いので、アート散歩のために立川を訪れる週末も悪くない。
もちろんショッピングや飲食を楽しむ商業施設としての機能も持ちながら、公園としても楽しめる。各飲食店でもテラス席や屋外などのオープンエアーな空間を確保しているので安心だ。
コロナ時代の商業施設はいかにオープンエアーを取り入れられるかが鍵だろう。週末の楽しみ方は、多目的で楽しめる安心な場所が注目される。
エリア: | 東京 |
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住所: | 〒190-0014 東京都立川市緑町 西大通り |
公式WEB: | https://greensprings.jp/ |
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