正月が過ぎると、あっという間に街はバレンタインムード。美しくパッケージされたチョコレートを選ぶのも愉しいが、手作りに挑戦したくなるのもまたこの時期ならでは。自分好みのBean to Bar(ビーントゥバー)を作り上げることができると毎年人気の「カカオ豆から手作りチョコレート・キット」がこの度リニューアル。現地インドネシアのカカオ豆農家での、雇用創出面からも興味深い取り組みだ。
今年も、バレンタインに向けて百貨店でのイベントや各ブランドの新商品が賑わいを見せてきた。この時期だけの特別な商品や日本初上陸のブランドなど手に入る商品は多彩。
カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行うBean to Barも今なお人気だが、ケーキや焼き菓子などと比べると、実際にどのように作られているかその工程が想像しにくいもの。バレンタインをもっとディープに、贈るチョコレートやその製法にこだわって、特別な手作りキットに挑戦しよう。
インドネシアの最高品質カカオ豆をすべて自社調達、チョコレートを販売しているDari Kの「カカオ豆から手作りチョコレート・キット」は、SNSを中心に、毎年この時期話題となる手作りのチョコレートキット。このキットには原料となる生カカオ豆のほか、カカオの生態や歴史の解説やカカオ豆からチョコレートの作り方を記載しているオリジナルのブックレット、またチョコレートを入れて固めるためのシリコンモールド(型)が同梱されている。
「カカオ豆から手作り」とのネーミング通り、このキットが届いたら、まずは米を研ぐように生カカオ豆を水洗いするところからスタート。フライパンやオーブンでカカオ豆を焙煎し、薄皮を剥き、すりこぎ・すり鉢を使ってカカオ豆をペーストに練り上げていく。そこに砂糖を混ぜて型に流し込み、成型するーーというチョコレートづくりの全ての工程を自身で体験することができる。
実際に挑戦してみると、ペースト状に練り上げる作業がなかなかの重労働。さらに、思っている以上に砂糖を多く入れないと苦みが強かったり、滑らかな食感にするために工夫が必要だったり……。好みの味に仕上げる調整は難しいが、その分完成した時の喜びは大きい。普段何気なく食べているチョコレートの新たな発見も含めて、“わざわざカカオ豆から作ってみる”という体験ごと愉しみたい。
これまでも人気の高かったこのキットだが、今回、新たに「生産者の顔がみえるカカオ豆」としてリニューアルした。商品パッケージの裏にどのカカオ農家が栽培したカカオ豆か分かるQRコードが貼付され、それを読み込むと、各カカオ農家の紹介ページをみることができる。これにより、同じ産地でもカカオ豆の特徴をより感じられるようになり、味の個性や奥深さを知った上で調理することができる。
また、リニューアル前は日本国内で豆の検品・計量・袋詰めをしていたが、その作業を現地インドネシア・スラウェシ島の女性たちに担ってもらうことに。これは「All-winな社会をつくる」というDari Kのビジョンに合致した取り組みであり、実際、生産地において延べ22人の雇用を創出できたという。
「その製品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」が明らかなトレーサビリティ100%の契約農家制だからこそ実現した「カカオ豆から手作りチョコレート・キット」。インドネシアのカカオ豆農家から、おいしいチョコレートに作りたい自分に。そして日頃の感謝を伝えたい相手の元へ。今年は、関わった人全てが喜びを感じるチョコレートが絆を深めてくれそうだ。
Dari Kオンラインショップ
https://dari-k.shop-pro.jp/
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白石 亜希子
Harumari TOKYO編集部