子どもを持つと、エレベーターや歩道の幅などこれまで気にしなかったことに目が行ったり、子育て観の多様さに驚いたりします。親になって価値観が変わるのは自分だけではありません。多様な価値観が集まっているのが東京のいいところ。そして、それを認めあい、集まり、語りあう場所や活動があちこちにあります。なじみの友だちと語らうだけでなく、「私の親子観」を共有し合える仲間を探しにでかけましょう。今回は、国立市にあるコミュニティスペース「田畑とつながる子育て古民家 つちのこや」に、青柳文子さん親子と伺いました。
国立市谷保にある江戸時代から続く旧家。その一角にある築65年の古民家を改装したのがシェアオフィス&コミュニティスペース「やぼろじ」。建築家や造園デザイナーの事務所、蔵を改装したジュエリー作家のアトリエやヘアサロンなどが集まっています。そしてNPO法人「くにたち農園の会」がこの場所で始めた子育て支援事業が「田畑とつながる子育て古民家 つちのこや」です。法人理事の多くは、ほとんどがこどもを持つ母親。午前は未就学児が古民家の縁側や緑溢れる庭に集まり、午後になると学童保育も兼ねたプログラムに小学生が訪れ、一日中さまざまな年齢のこどもが集まっています。
月・火・木・金曜日は「つちのこ食堂」がオープン。どこか懐かしい味は場の雰囲気と相まって、身体の底から深呼吸したようなほっとするひとときを与えてくれます。離乳食やキッズメニューがあるのもうれしいですね。広間は畳の空間で乳児でも安心。おもちゃや絵本もあり、小さなお兄ちゃんお姉ちゃんも楽しめます。
木・金は、「かっか屋」の小林まどかさんが、旬のお魚や野菜を使って丁寧に作る和食を提供。月1回開催される料理教室は、こどもは広間で遊ばせて、親は台所で料理のデモを見るスタイル。子連れの料理教室はなかなかないので好評だそう。月・火は小湊玉正さんによる旬の食材がいっぱいの韓国おうちごはんを楽しめます。辛くない料理や離乳食もありますよ。
食後には庭を散歩。国道沿いとは思えないほど静かで緑豊かな庭には池もあり、小さなこどもでものびのび自然と触れ合うことができます。
そして、月齢に合わせてさまざまなアクティビティが企画されているのも、つちのこやの魅力。
「つちのこや」から徒歩10分ほどの田園地域の中にある「くにたちはたけんぼ」では、田植え体験や貸し農園のほか、リトルホースのジャックとダンディたちと触れあえます。また、月に数回「森のようちえん」も実施しており、親子で野外活動を楽しむことができます。
妊婦から小学生まで、歳を重ねるごとに新しい体験を楽しみ、地域と家族の末永いつながりを生み出している「つちのこや」。今回体験してくれた青柳文子さんも「近所にこんな縁側があったらなあ」と感想を漏らしていましたが、近隣の人だけでなくちょっと遠方からでも通い詰めたいと思える場所なのです。
青柳文子(あおやぎ・ふみこ)
ファッションモデル、女優。独創的な世界観とセンスで20代全般の同性からの支持が高い。雜誌のほか、映画、TV、企業商品プロデュース、執筆業など多方面で活躍中。
※2018年7月11日に「一年ごとに世界が変わるこどもと一緒の東京ガイド」で公開した記事より転載。各店舗の最新情報は公式サイトを御確認ください。
エリア: | 東京 / その他 |
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住所: | 〒186-0011 東京都国立市谷保5119 |
電話番号: | 042-505-7200 |
営業時間: |
月曜日 11:00〜14:00 火曜日 11:00〜14:00 木曜日 11:00〜14:00 |
定休日: | 水曜日・金曜日・土曜日・日曜日 営業時間・定休日は変更になる場合あり |
公式WEB: | https://hatakenbo.org |
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