普段はあまり本を読まないという人でも、家で過ごす時間が増えたことで「たまには本を読んでみるか」という気持ちになっているのでは? しかし、いきなり長編作品に挑戦するのは難易度が高い。そこでおすすめしたいのが、Instagram発の超短編小説『三円小説』だ。
今年の3月に発売されたばかりの『三円小説』。同書は1ページ1話完結で、1話あたりなんと100文字前後という驚きの短さ。活字嫌いの人が「嫌い!」と感じる前に読み終えてしまうという、まさに一瞬の物語が集まっているのだ。ちなみに、300話収録されていながら900円というお値段から、「1話3円=三円小説」というタイトルになったとのこと。
そもそもこの『三円小説』は、Instagramから発信され始めたもの。著者である原田 剛さんが、2019年1月からInstagramに投稿したミニ小説822話のうち、人気の高かった作品300話を厳選して一冊の本にまとめたのだ。
物語の内容は、恋愛・推理・SF・ミステリー・歴史物・ホラー・ファンタジー・パロディ・エロティシズムなど、多彩なジャンルで展開されている。
どこか切なさを感じるものから、クスッと笑ってしまうもの、ブラックユーモアを感じさせるものまで、小さな原稿用紙の中で繰り広げられているとは思えないほど折り重なったストーリーの数々に、読者からは「かつて星 新一のショートショートを初めて読んだ時のような衝撃」というコメントも。ただ短くて読みやすいという理由から興味を持った人も、この独特の世界観にハマってしまうのだ。
ちなみに、オチがわからなかった作品は、著者のInstagram(@sudachiken)にコメントすれば作品解説をしてもらえるという“読書アフターフォロー”まで徹底しているとのこと。
じっくりと読書する習慣がないという人でも、気軽に手に取れる『三円小説』。たった100文字でも、きっと活字の魅力に気づくきっかけの作品になるはずだ。
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