ちょっぴり童心に戻る高揚感に、ムードたっぷりの光と闇。オシャレ気分に浸りたい真夜中には、クラシカルだけどモダンな現代版シャーロック・ホームズがピッタリ。“大人のミステリー”に包まれる、不思議な心地よさを味わおう。
「イギリス生まれの名探偵シャーロック・ホームズが、現代のNYに現れたら!? ワトソン君が女性だったら!? という斬新な設定にまずはビックリ!」(ぴんこ)
本国アメリカでも高い人気を誇る「エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY」。いまだにシーズンを重ねている、大ヒットミステリードラマだ。
「ホームズはイギリス出身の紳士…のはずなんですが、本作では、薬物依存症のせいでロンドン市警を追われて、そのリハビリのためにNYに来ています。で、そのリハビリを精神科医のドクター・ワトソンが手伝う…。って具合に、設定も全てが新鮮!! 新しい何かを見せてくれる期待感に胸が膨らみます」
妙に潔癖でオタクっぽくて“クセがすごい”ホームズと、なぜか女性のワトソン。そんな組み合わせ、これまでにない。
「そのワトソンを演じているのが、みんな大好きな(?)ルーシー・リュー! ホント彼女は老けない! このエンタメ業界にもう何年いるの!? ってくらい、独特の可憐さ・凛々しさは健在です」
「かわいくて、カッコよくて、時にもろくて…。つい引き込まれちゃうトークは軽快で。自分も同じアジア人として自信が持てる気がしてきます。ということで、女性なら、まずは彼女に注目してほしい!」
そんなステキな彼女が、“患者”のホームズとともに、数奇な事件に挑んでいくのだ。
「ちなみにこのドラマは、ルーシーが出演した作品史上、最も長く続いているそうです。彼女の魅力にハマっているのは、私だけじゃないんですね!」
「個人的には、いまやってる事件モノのなかで、一番ハイセンスだと思います」
「ロンドンのクラシカルな上品さと、NYのスタイリッシュなモダンさが見事にマッチ。ファッションというより、セットや小道具を含めた全体のテイストがすごくオシャレなんです」
そのスタイリッシュなテイストは、メインの二人の関係にも表れている。
「男女のペアが出てくる事件モノはだいたい、シーズン3くらいで憎まれ口を叩きながらも意識し始めて、シーズン5くらいで結ばれるーーみたいなのがありますが、この二人はロマンチックな感じにまったくなりません。そういうのも新しくて気持ちいいんですよね」
ワトソンが本気でホームズを心配する姿は、そんな“あるある”を超越。恋人というより、母親のようであり、親友のようでもある。
「どちらかといえば、大人向けかなと。バンバン銃撃戦が繰り広げられる派手さはなく、落ち着いて事件とか謎解きが進行していく。夜ひとりでキャンドルでも灯しながら見たい、そんなオシャレ感です」
「事件そのものは複雑で奇想天外。単純にミステリーとしてのバリエーションも多くて楽しめますよ。そこをスタイリッシュさというパッケージで包んでプレゼントしてくれるから・・・文句のつけようがありません」
古き良きミステリー愛好家も満足させる、都会的エッセンス満載のシャーロック・ホームズ。観ればスマートな謎に包まれて、きっとステキな夜になるだろう。
取材・文:中山秀明
コンテンツセレクト:岡野ぴんこ
SHARE: