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HOME SPECIAL Second Town Journey in ONOMICHI(尾道) フォトグラファーもろんのんの尾道旅
フォトグラファーもろんのんの尾道旅

VOL.10 フォトグラファーもろんのんの尾道旅

「Second Town Journey」で尾道の撮影を担当したフォトグラファーのもろんのんさん。現地のクリエイターや地元の人たちと交流しながら取材を進めていくなかで、東京での暮らしにどんなフィードバックがあったのか。尾道で感じたことやその後の気持ちの変化を聞いた。

平日は会社員でありながら週末フォトグラファーとして活動をしてきたもろんのんさん。今年、4月に会社員を辞めて、フリーランスのフォトグラファーとして活動を開始したばかりだ。そんなフレッシュでやる気に満ち溢れた彼女と一緒に、編集部は尾道での人との出会いやそこで生まれているクリエイティブに期待して旅にでた。

「人に自分が素敵だと思ったものやことを伝えることが好きなんです。その手段が写真であって、ほかに良い伝え方であれば文章や動画でもなんでもやりたいと思っています」

事前の編集部との打ち合わせでそう話していたもろんのんさん。そんな彼女の考え方にも共感し、編集部がもろんのんさんに尾道でお願いしたのは、「自分が好きだと感じた尾道を写真で切り取っていって欲しい」ということだった。

「普段のお仕事では、いろいろなジャンルの写真を撮らせていただいています。なかでも私の好みは、“写真に色があること”と“景色にヌケ感があること”の両方が揃った写真なんです。その点で、尾道は山や海の色がきれいだし、山の上から撮影する街と海が1枚の写真におさまることに感動しました。そして、海や空が開けているのでヌケ感も出せて、お気に入りの写真が撮れました」

滞在期間はちょうど梅雨が明けたばかり。強い日差しが照りつけるなか、夢中で街のさまざまな風景を写真におさめてくれた。そのなかで最も印象に残ったのは、NPO法人「尾道空き家再生プロジェクト」が育んできた空き家を生かした街の景色だったという。

「街をたくさん歩いていろいろな景色を目に焼き付けてきたのですが、その景色を維持するために行動を続けた『尾道空き家再生プロジェクト』の豊田雅子さんのお話に感嘆しました。話を聞くと、同じ“空き家”でも築年数や建築技法が異なっていて、建物を一つひとつ見ていくのが面白かったです。同時に豊田さんのしている、街を育ていく活動は、すごく今の時代に必要なことだと感じました」

そしてもうひとつもろんのんさんが撮影した写真のなかで大きな割合を占めたのが、尾道にいるネコの写真。尾道の街を歩いていると何匹ものネコに遭遇する。気まぐれなネコを写真におさめる難しさはこれまで猫の企画を行ってきた私たち編集部も重々承知であるが、もろんのんさんの撮影したネコは、彼女に気を許したように寛いでいるのが印象的だった。

「ネコは山の斜面地エリアにたくさんいたんですよね。ものすごく暑かったんで日中は隠れているんですが、夕方くらいになってくると路地にたくさん出てくるんですよね。そっと近づいたら、嫌な顔をされずに撮影することができました」

このほかにも、編集部の取材に同行しさまざまな人や場所を写真におさめてくれたもろんのんさん。フォトグラファーとして尾道での“撮れ高”は自身でどう感じているのか。

「改めてデータを見たら、本当に最高でした。普段の仕事では、クライアントが私の写真を通じて、何を伝えたいと思っているかを意識して撮影しているのですが、今回は自由に撮らせてもらえたので自分が感じるままに撮ることができました。写真のテイストも同じ。いつもはラフな方がいいか信頼感を感じられる写真がいいかなど、案件によって変えているのですが、今回は自分が好きなテイストで表現できたと感じます」

もろんのんさんの写真の魅力とは、その土地の空気をそのまま伝えてくれるところにある。ピントや色の再現性などがうまく噛み合い、まるでその場所に一瞬だけトリップしたかのような臨場感を感じられる。見る人の主観に依存する部分が大きい写真の世界だが、見ていて心地よいという要素はどんな人にも共通しているのではないだろうか。

「自分と近しい世代の人が、実際にそこに『行きたい』や『食べてみたい』など行動したくなるような写真を撮っていきたいです。その共感が自分の生きがいに感じます」と、これからフォトグラファーとして飛躍していく上で大事にしていきたいことを語るもろんのんさん。

最後に、今回のプロジェクトのテーマであった、「尾道はもろんのんさんにとって新しい心の居場所になるのか」ということを聞いた。

「尾道に定期的に訪れることは自分にとってプラスになることが多いと思います。尾道で新しいことをやっている同年代の人たちも多いと取材で聞きました。地方のクリエイティブのシーンに触れることで何かアイディアが生まれそうですよね。いまは独立したばかりで東京でやりたいこともまだまだありますが、近い未来にそういう可能性もあるのかなと今回の旅で感じました」

また日常に戻り、目の前の仕事をコツコツと積み上げていく日々が始まる。尾道で目に焼き付けた景色や経験が少しでも彼女の生活に生かされたらと願う。

もろんのん
明るくポップな世界観を切り取るフォトグラファー。人物、トラベル、企業の広告撮影などを担う。写真の楽しさや撮影講座などを、全国のセミナーや自身のYouTubeを介して伝える。

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